2023年05月

どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回感想を書いていくのは蒼月海里さんの

「終末惑星ふたり旅」

です!
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☆感想☆

ストーリー A
内容は、巨大な隕石が衝突し多くの動植物が滅びた世界。人々は滅びかけた世界で小さな集落を作ってひっそりと暮らしていた。砂漠の集落でゴミ漁りをしてクラスイオは世界を旅する学者のメティスと出会う。各地の竜を復活させる旅をするメティスに同行することになったイオは、様々な自然現象を司る竜に出会うことになるが…とこんな感じです!

〜終末世界で女子2人旅!〜

蒼月海里さんの新作!個人的には初挑戦の作家さんですね!終末世界!女子2人のバディもの!自然現象を司る竜!鉱石や宝石!と好きなものがたくさん詰まったワクワクする旅ものでした!面白かったです!
まず序盤。イオとメティスが出会うところから物語は始まります。前時代の文明人たちが残したゴミ漁りをして生きるイオ。竜を求めて世界各地を旅する学者のメティス。運動神経抜群で元気いっぱいなイオと冷静沈着で学者肌なメティスのやりとりは見ていて楽しかったですね。メティスはイオの村を襲おうとしていた巨大な砂嵐を竜を使って消滅させ、そのことをきっかけに2人は一緒に旅をすることに!終末世界を旅するというだけで面白いのに設定がすごく良かったですね!人々の信仰によって自然現象という形で姿を現す竜。随所に感じる暴力が支配するハードコアな世界観。その中でも優しい人々に、失われた文明や人々の暮らしの残骸…こういう散りばめられた無限にワクワクしてしまいますね!お話は全6話で構成されていて、各話でイオとメティスが訪れた集落と竜にまつわるお話が描かれます。竜は誰かを助けることもあれば害することもあり、信仰によって維持されていることもあれば失われてしまっていることもある。竜の神秘と人間の美しく愚かな行いの対比がグッドでしたね。どのお話も好きでしたが、個人的には竜がいない村というお話が印象的でしたね。一度便利さを知ってしまうと人間はここまで…その残酷さが心に残りました。最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
イオは活発で運動神経抜群な女の子!メティスと一緒に旅をする際は用心棒的な役割はもちろん、竜の眠る石を目敏く見つける観察眼も持ち合わせています。メティスはこの世界では珍しい確かな知識を有した学者。竜に関する知識はもちろん、失われてしあった前時代の文明のことにも食わして知識面の頼り甲斐がありました。2人のコンビはがっちり噛み合っていて見ていて楽しかったです!

最後に
終末世界、女子2人のバディ、旅、竜…と好きな要素がギュッとつまった作品でした!続いてもいいような終わり方ですが続刊ありますかね…?イオとメティスのコンビはすごく良かったのでまだまだ見ていたいです!続刊待ってます!

どんな人にオススメか?
終末世界、女子2人のバディ、竜、旅…といった要素に惹かれた方は!全6話で構成されていて読みやすいですが、各話にしっかりとした読後感があります!ハマる人はハマること間違いなし!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

終末惑星ふたり旅



著者

蒼月海里



レーベル

星海社FICTIONS


ISBN

978-4-06-531663-4

表紙の画像は「版元ドットコム」様より



どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回感想を書いていくのは杉井光さんの

「楽園ノイズ6」

です!
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前巻の記事↓

☆感想☆

ストーリー A
内容は、新学年を迎えて同じクラスになったPNOのメンバー。真琴はまともに授業が受けられるわけもなくにぎやかな毎日を過ごしていた。バンド活動だけではなく、作曲依頼もこなす真琴。しかし曲自体は作れるものの、これまでの尖った感じが失われてしまったという。真琴は自分の音楽を取り戻すために軽音学部のプロデュースをしたり、華園先生の復活コンサートに行ったりするが…とこんな感じです!

〜不調から抜け出せ〜

シリーズ第6弾!コミカライズも2巻が発売されて順調に巻数を伸ばしているシリーズですね!今回は2年生編突入ということでバンドの新たな形が見えてきたり、華園先生が復活したり、例の社長に掻き乱されたりと盛りだくさんで最高に楽しませていただきました!面白かったです!
まず序盤。2年生に進級し全員同じクラスになったPNOのメンバーが描かれます!こうも都合のいいクラス分けがあるものなんですね…もちろん真琴と同じクラスになってバンドメンバーは大盛り上がり。というか盛り上がりすぎ。真琴もツッコミ追いつかないですよこれじゃ…いや最終的には追いつくんですけど…もちろん伽耶も新一年生として入学してきて昼休みは小森先生も含めて一緒にご飯を食べたり。マジで真琴が心配になるくらいのメンツの濃さですね…今回のお話の軸は真琴の不調。不調と言ってもバンド活動は普通にできるし曲も作れるけど、尖っている感じがなくなってしまったという曖昧なもので…窪井拓斗…こいつは何年間杉井光作品の登場人物を困らせればいいんですか…まぁ本人ですら気づいていない不調に気づくのは流石なんですけど…そして不調に向き合うことになる真琴。バンド活動はもちろん、軽音学部のプロデュースをしたりしてなんとか浮上のきっかけをつかもうとします。こうやってもがく杉井光作品の主人公を見ると、やっぱり杉井光作品っていいなと思います。そして中盤には華園先生の復帰コンサートが!このお話は壮絶でしたね…全身全霊をかけてコンクールに臨む華園先生とそれを倒すためにコンクールに出場する凛子。音楽を、クラシックを演っているのにめちゃくちゃ熱い。そして恐ろしいほど音の質感を感じられる文章。本当に譲れない戦いを、音と音のぶつかり合いで魅せてくれます。最高の一言でした…そしてこれがメインにならないのが今回の恐ろしいところで終盤にはあの社長が問題を起こしてライブが…本当にあの社長はマジで何をやってくれてんねん…でも機転の効いた行動で切り抜ける真琴も、こうしたトラブルを乗り越えてしまう真琴もすごい。最後まで最高に楽しませていただきました!面白かったです!

キャラ A
真琴はもうツッコミがとんでもないことに…PNOのメンバーをはじめとした女性陣は少し気を使ってください…今回は自身の不調に向き合いながらも、もがいてもがいてでも最後は自分の音楽にたどり着く姿がすごくよかったです!女性陣は相変わらず全員魅力的なんですけど、やっぱり今回は華園先生。あんな姿で、それでもステージに立ってピアノを弾く。その凄まじい音楽に対する執念にも似た感情に、そして彼女が奏る音に震えました。

最後に
今回も最高に楽しませていただきました!華園先生のお話と社長が持ち込んだトラブルを解決する話。それぞれで1巻ずつ作れそうなお話を一冊の中に入れてくるの本当にズルいです。7かんも楽しみにしてます!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

楽園ノイズ6



著者

杉井光



レーベル

電撃文庫


ISBN

978-4-04-914940-1

表紙の画像は「版元ドットコム」様より



どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回感想を書いていくのは猫又ぬこさんの

「受付嬢に告白したくてギルドに通いつめたら英雄になってた」

です!
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コミカライズの感想↓

☆感想☆

ストーリー A
内容は、辺境に生まれ冒険者に憧れるジェイド。12歳となった彼は冒険者になるために王都のギルドへ。そこで受付嬢をしていたガーネットに一目惚れしてしまう。少しでも仲良くなれるように、話ができるようにとジェイドは毎日依頼をこなしてガーネットの窓口に通うことに。それから10年、ジェイドは十つ花と呼ばれる世界最強の冒険者に!しかしガーネットとの仲は全く進展していない⁉︎そんな中、人間に変化できるホワイトドラゴンの少女・ドラミに出会い紆余曲折の末に一緒に暮らすことに。天真爛漫なドラミのおかげでジェイドとガーネットは距離を近づけることになるが…とこんな感じです!

〜奥手な英雄と無口な受付嬢のほのぼのファンタジー〜

猫又ぬこさんの新作!先行でコミカライズが始まっており、現在単行本4巻まで発売されています。お話としてはコミカライズを大きく変わっているとことはないですかね?ジェイドとガーネットさん、そしてドラミによるほのぼのとしたファンタジーで楽しく読ませていただきました!面白かったです!
まず序盤。ジェイドがガーネットさんに一目惚れするところから物語は始まります!このあたりはテンポが良くてガーネットさんに一目惚れするジェイドの好きだ!という純粋な気持ちが微笑ましかったですねw しかし奥手ゆえになかなかガーネットさんにアタックできないジェイドは毎日依頼を受けてガーネットさんと少しでもお話をすることしかできません。そして10年後、いつの間にか世界最強の冒険者となり国中の人々から英雄として慕われるように。恋がなせる技ですねw しかし最強の冒険者になってもガーネットさんとの関係は変わらずに冒険者と受付嬢…10年経ってもこれは奥手すぎますよ…そんなジェイドはある日、ホワイトドラゴンの少女であるドラミを保護します。ドラミちゃんは天真爛漫で見ていてほのぼのしますね…紆余曲折の末に一緒に暮らすことになった2人。ドラミとの生活を楽しむジェイドですが、なんとガーネットさんがお隣に引っ越してきて…そんなガーネットさんに天真爛漫に近づいていくドラミのサポート?もあってジェイドはガーネットさんとお話できるような関係に!ジェイドが10年間得られなかったものをあっさりと手に入れてしまうドラミの無邪気さが恐ろしいですね…いやジェイドが奥手すぎるんですけど…一緒に食事をしたりガーネットさんのために花を摘んできたりするのんびりとした日常を経ての終盤はすごくよかったですね!10年間奥手だったジェイドの本気を見ました!最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
ジェイドは最強の冒険者で頼り甲斐がありましたね!ガーネットさんを目の前にすると奥手が発動するのに、ガーネットさんのことを思って家を建てたりドレスを買ったりする行動力は見ていて笑いましたw でも本当にいい青年でしたね。ガーネットさんは無口でクールな美少女!淡々と受付嬢の業務をこなす姿が印象的でしたね…でもジェイドのことをちゃんと見ていて彼のことを考えているのがかわいいです。ドラミは天真爛漫なドラゴンの女の子!好奇心旺盛で元気いっぱいで見てみて微笑ましくて癒されました!

最後に
ほのぼのとしたファンタジーで心が癒されました!ちょうどコミカライズ3巻分で小説の1巻が発売されているので、2巻が発売されるのはコミック6巻が発売される時ですかね?ジェイドとガーネットさんのやりとりは見ていて楽しいので、コミカライズと共に続きを楽しみにしてます!

どんな人にオススメか?
ほのぼのとしたファンタジーが読みたい方は!奥手なジェイドとクールなガーネットさん、天真爛漫なドラミのやりとりは見ていて楽しいです!コミカライズを担当されているよねぞうさんがイラストはもちろんベストマッチ!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

受付嬢に告白したくてギルドに通いつめたら英雄になってた



著者

猫又ぬこ



レーベル

グラストNOVELS


ISBN

978-4-8137-9236-9

表紙の画像は「版元ドットコム」様より



どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回感想を書いていくのは来生直紀さんの

「霧桜に眠る教室で、もう一度だけ彼女に会いたい」

です!
⚠︎ネタバレあります
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☆感想☆

ストーリー A
内容は、青春虚構具現症という非現実的な現象を引き起こす現象。そんな現象に立ち向かった霧宮澄御架。そんな彼女は一年前持病により亡くなってしまう。澄御架の相棒として同じ時を過ごした神波社は彼女を失った空虚感を抱えたまま高校2年生を過ごしていた。そんなある日、社は九十九里閑莉に脅迫されたことをきっかけに再び発生するようになった青春虚構具現症を解決することに。2人は澄御架のいない学校で青春虚構具現症を解決することができるのか…とこんな感じです!

〜青春に怪奇現象はつきもの⁉︎〜

来生直紀さんの新作!個人的には初挑戦の作家さんですね。青春×SF(すこしふしぎ)×ミステリといった感じで様々な要素が組み合わさった作品として楽しく読ませていただきました!
まず序盤。澄御架のいた頃が回想されます。短いシーンですが、ここでかつていた澄御架という少女について強烈な印象を植え付けてくる始まりはグッドですね!物語はそんな澄御架の相棒をしていた社と澄御架を英雄視する閑莉が青春虚構具現症を解決していくという形式で進んでいきます。突然様々な場所にワープしてしまう少女、無意識に人のものを盗んでしまう少女…最初はただの不思議な現象だったものが、なぜそれが起こるのかを突き止めていく過程はミステリっぽくていいですね!青春虚構具現症が発生した原因も、アオハルな理由からでそれがすごくいいですね!社と閑莉、社とその他の女の子とのやりとりもテンポ良くてグッド!中盤からは死んだはずの澄御架がなぜか生きていて…から始まる壮大な青春虚構具現症の解決フェーズへ。かつての社と澄御架の関係や、彼女がいた学校の様子はすごくキラキラしてましたね…だからこそ彼女がいることを望んでしまったことの重さが辛いです…澄御架の問題を解決してからのラストはこの作品でしか味わえない青春ものの良さが詰まっていました!最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
社は巻き込まれタイプの主人公ですが、ちゃんと周りを見て行動している感じがグッドですね!澄御架は本当に特別な女の子といった感じで、エネルギッシュでキラキラしていた引力の強い女の子でしたね。その他のキャラも魅力的でした!

最後に
青春ものにSFやミステリ要素を加えた盛りだくさんな作品として楽しく読ませていただきました!こういう作品は貴重なので続きが読みたいですね!

どんな人にオススメか?
青春ものに+要素があるような作品が好きな方は!学校内で発生するSF(すこしふしぎ)な青春虚構具現症や、それを解決するミステリ的な要素がグッド!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

霧桜に眠る教室で、もう一度だけ彼女に会いたい



著者

来生直紀



レーベル

富士見ファンタジア文庫


ISBN

978-4-04-075035-4

表紙の画像は「版元ドットコム」様より



どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回感想を書いていくのはらいとさんの

「毎日家に来るギャルが距離感ゼロでも優しくない」

です!
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☆感想☆

ストーリー A
内容は、クラスのカースト最上位のギャルである不破満天(キララ)は最近太ったことを周囲にバカにされていた。そんな場面に出会してしまった宇津木太一は、太ったキララを思わず笑ってしまいダイエットに付き合わされることに。自身も太っている太一はキララと共にダイエットをすることになるが、なぜかキララが家に入り浸ることになり…とこんな感じです!

〜ギャルと一緒にダイエット⁉︎〜

らいとさんの新作!個人的には初挑戦の作家さんですね。主人公/ヒロインともにおデブでダイエットをして痩せる!という珍しい設定と、ギャルと陰キャな鉄板ラブコメの組み合わせがいい感じの作品でした!面白かったです!
まず序盤。太一がキララのダイエットに付き合わされるまでの過程が描かれます!最近太ったことをバカにされているキララ。そんな彼女の様子を思わず笑ってしまった太一は彼女のダイエットに強制的に付き合わされることに…自分も太っているのにキララのことを笑うのはなかなかアレでしたがw ここはテンポがすごくよくてすっと物語に入っていけましたね!そして始まるダイエットラブコメ!太一は本でダイエットのことを勉強して、キララは太一の考えたトレーニングメニューや食事をこなしていく…キララは口調が人づかいが荒く、太一は陰キャ故にオドオドしているのですが、2人はなんだかんだ良い関係を築けていて見ていて楽しかったですね!途中から加わる麻衣佳もキララのギャル友達としていいスパイスでした!順調に痩せていくのと同時に見えてくるのは太一とキララのあまりにも違いすぎる立場やキャラ。太一は最初はキララに無理やり付き合わされたダイエットがきっかけで今の関係になったことや、自信の持てない自分にもやもやを抱えている。キララは素直になれずに太一にキツく当たってしまう自分に対して思うところがある…そんな2人がぶつかり合って、問題を起こしながらもしっかりお互いに向き合っていく過程が良かったです!最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
太一はもうTHE陰キャでかつデブでとなかなか救いようのない奴でしたが、彼がそうなった理由やダイエットを頑張る姿、自分を変えようとするところをみると応援したくなりますね。キララはギャルで人づかい荒いんですけど、素直になれない自分に向き合って変わろうとするところがすごく魅力的でした!キララの友達である麻衣佳、太一のお姉さんである涼子といったキャラも魅力的でした!

最後に
陰キャとギャルのダイエットラブコメとして楽しく読ませていただきました!2巻は秋頃発売ということで楽しみですね!これから2人のラブコメ成分の増加に期待です!続刊待ってます!

どんな人にオススメか?
ギャルが好きな方は!THEギャルが出てきてギャル要素補充できます!主人公が結構陰キャなので好みは分かれそうな気もしますが、ダイエットを頑張り、自分を変えようとする太一の姿は最後には応援したくなるはず!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

毎日家に来るギャルが距離感ゼロでも優しくない



著者

らいと



レーベル

GCN文庫


ISBN

978-4-86716-425-9

表紙の画像は「版元ドットコム」様より




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