2024年12月

どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回感想を書いていくのは和ヶ原聡司さんの

「エルフの渡辺」

です!
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☆感想☆

ストーリー A
内容は、写真部に所属する大木行人は園芸部に所属する渡辺風花をモデルに写真をとっていた。あまり目立たないが花が好きでかわいい風花。そんな彼女のことが好きになった行人は意を決して風花に告白する。するとなぜか風花の姿が一変⁉︎なんと彼女はエルフの姿になってしまう。風花の正体がエルフだと知った行人は戸惑いながらも風花との交流を続けていくが…ちょっと不思議なエルフとの青春恋愛が始まる!とこんな感じです!

〜好きになった女の子の正体はエルフ⁉︎〜

和ヶ原聡司さんの新作!個人的には「ドラキュラ夜勤!」以来の和ヶ原さんの作品ですね!今作は普通の男子高校生とちょっと変わった?エルフな女の子の青春恋愛ものとして楽しく読ませていただきました!面白かったです!
まずは序盤。行人と風花の出会い、そして行人が風花に告白し彼女の正体がエルフだとバレるところから物語が始まります!写真部に所属し風花をモデルに写真を撮る行人、園芸部に所属し切り花で賞をもらった風花。風花の創った切り花に一目惚れした行人が風花自体をモデルにするようになりそして風花のことを好きになり…いいですね…この文系っぽい淡い恋愛…2人ともなんだかんだでお互いのことが好きだと伝わってくるのがまたピュアピュアで良き!そして行人は意を決して風花に告白しますが、なんとその瞬間風花の姿がエルフに!混乱する行人に風花が実はえるの末裔であること、魔法で日本人の姿に見えていたが本来の姿はエルフであることを伝えられます。なかなかの超展開ですが、ここで告白を有耶無耶にしちゃう行人はなんか気になっちゃいますね…まぁ高校生の好きなんてそんなものかって感じでもありますけど…風花もいい感情は抱かないでしょうし…
閑話休題。
そんなこんなで風花の正体がエルフであることを知った行人はエルフな風花、エルフの渡辺のことも好きになれるようにと彼女への理解を深めていきます。ちゃんとエルフである風花に向きあっていく過程はよかったですね!風花の後輩である小滝泉美も加わって物語はさらに賑やかに!写真のこととかもしっかり描かれていて行人の写真部としての活動も楽しく読めましたね!終盤では風花の故郷であるエルフの国に向かったことでちょっとしたトラブルに…それでも風花のことを真剣に考え向き合う行人はかっこよかったですね!最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
行人は写真が好きな普通の男子高校生!風花に告白した後の態度はちょっとかなり気になりましたがその後はしっかりと風花に向き合っていていい主人公してましたね!風花は園芸部所属で目立たないけどかわいい女の子!好きなことになると饒舌になったり、行人に直接的な好意を伝えられると恥ずかしそうにしたり…見ていて楽しいかわいい女の子でした!エルフ姿もグッド!風花の後輩の泉美ちゃんも可愛かったです!

最後に
ちょっと変わった青春恋愛ものとして楽しく読ませていただきました!これはぜひ続きが読みたいですね!まだまだ行人と風花の物語は始まったばかりだと思うのでこれからが楽しみです!続刊待ってます!

どんな人にオススメか?
ちょっと変わった青春恋愛ものが読みたい方は!好きだった女の子がエルフだったら?というシチュエーションをしっかり掘り下げた魅力的な作品です!行人と風花のピュアなやりとりも楽しい!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

エルフの渡辺



著者

和ヶ原聡司



レーベル

電撃文庫


ISBN

978-4-04-915911-0

表紙画像のリンク先


どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回感想を書いていくのは八神鏡さんの

「誰にも懐かない飛び級天才幼女が、俺にだけ甘えてくる理由」

です!
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☆感想☆

ストーリー A
内容は、海外の大学を飛び級で卒業した若干8歳の天才少女・星宮ひめ。そんな彼女と同じクラスになった陽平。自分の姉以外には心を閉したままの彼女とたまたま話すことになった陽平は彼女にお菓子をあげることに。するとすっかり陽平とお菓子を食べる時間が気に入ったひめは次第に陽平に心を開いていく。そんな彼女の望みは陽平がお兄ちゃんになること⁉︎そのためにじぶんの姉である聖と陽平をくっつけようとしてきて…天才少女とクラスの男子のラブコメがはじまる!とこんな感じです!

〜飛び級美少女が俺にだけ懐く〜

八神鏡さんの新作!個人的には初挑戦の作家さんですね!天才だけど年相応のかわいさを見せるひめとそんな彼女を餌付けする陽平、そして妹と違って勉強は苦手だけど元気いっぱいな姉の聖とのやりとりが楽しいラブコメでした!面白かったです!
まず序盤。陽平とひめが出会うところから物語は始まります。こういう出会いのきっかけのプロローグいいですね!ひめの特別さと陽平の良くも悪くも平凡なところの対比がグッド!そして同じクラスになった2人は、放課後まで残っているひめに陽平がお菓子をあげたことで少しずつ距離を縮めていきます。陽平に初めてお菓子をもらうときに指ごと食べちゃうひめのかわいさよ…やっぱり女の子はちっちゃければちっちゃいほどいいですね(ロリコン)。陽平もそんな小動物めいたひめのことがかわいくて2人のお菓子交流が続いていきます。2人が距離を縮めていく過程は歳の差もあるので安心して見ていられますし微笑ましいですね!そして陽平のことをお兄ちゃんにしたいと感じたひめは自分の姉である聖と陽平が結婚すれば妹になれる!ということで自分の姉である聖と陽平を近づけようとします!天才美少女のくせにかわいいことに考えますねw ひめとは違い勉強が苦手な聖ですが、生徒会副会長として生徒会の仕事を頑張っていたりひめのことが大好きだったりといいお姉さんで2人のやりとりも見ていて楽しかったですね!陽平とのやりとりもグッド!終始かわいいひめと陽平のやりとりを思う存分堪能させていただきました!面白かったです!

キャラ A
陽平は優しい男の子といった感じで安心して見ていられる主人公でしたね!ひめは海外の大学を飛び級で卒業した天才美少女!若干8歳なのでヒロイン的な魅力というよりは妹的な魅力でしたがかわいくて最高のメインヒロインでしたね!聖さんは妹のひめとは異なり勉強が苦手な女の子ですが、生徒会や勉強を一生懸命頑張る姿やひめとの姉妹のやりとりが可愛かったです!

最後に
8歳のメインヒロインがかわいいラブコメとして楽しく読ませていただきました!これはぜひ続きが読みたいですね!まだまだ陽平とひめのやりとりが見たい!続刊待ってます!

どんな人にオススメか?
妹系ヒロインのラブコメが読みたい方は!陽平とひめのお菓子を中心としたやりとりは微笑ましいですしいつまでも見ていられます!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

誰にも懐かない飛び級天才幼女が、俺にだけ甘えてくる理由



著者


八神鏡



レーベル

GA文庫


ISBN

978-4-8156-2906-9

表紙画像のリンク先


どうも夏鎖です(≧∇≦)

さて、今回12月後半発売の注目ライトノベルを紹介していきます!後半は16日から31日発売のライトノベルです!この記事では僕が注目しているラノベを紹介しているだけで、12月後半に発売するすべてのライトノベルを網羅しているわけではないのであしからずm(__)m それではいってみましょう!


12月18日発売 ガガガ文庫
「魔女と猟犬6」カミツキレイニー(著) LAM(イラスト)



12月20日発売 富士見ファンタジア文庫
「隣の席の王女様、俺の前だけ甘々カノジョ」暁刀魚(著者) パルプピロシ(イラスト)
「配信に致命的に向いていない女の子が迷宮で黙々と人助けする配信」佐藤悪糖(著者) 福きつね(イラスト)
「双子まとめて『カノジョ』にしない?4」白井ムク(著者) 千種みのり(イラスト)
「王様のプロポーズ7 烏黒の従者」橘公司(著者) つなこ(イラスト)









12月25日発売 MF文庫J
「妹は呪われし人形姫 人間を恐れる兄は、妹の呪いを解くため立ち上がる」雨谷 夏木(著者) にもし(イラスト)
「エンバーミング・マジック 魔法を殺す魔法」茶辛子(著者) カラスロ(イラスト)
「巡る冬の果てで、君の名前を呼び続けた」鹿毛 おどり(著者) chooco(イラスト)







12月25日発売 ダッシュエックス文庫
「わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?)7」みかみてれん(著者) 竹嶋えく(イラスト)




12月25日発売 オーバーラップ文庫
「創成魔法の再現者8 新星の玉座 ―在り得ざる魔の前哨大戦―」みわもひ(著者) 花ヶ田(イラスト)





以上になります!
注目の新作は「配信に致命的に向いていない女の子が迷宮で黙々と人助けする配信」「エンバーミング・マジック」の2作品!前者は全然喋らないコミュ力低めの女の子が黙々と人助けをするダンジョン配信ものということで楽しみです!後者は第20回MF文庫Jライトノベル新人賞の最優秀賞受賞作!あらすじにある退廃的ジュブナイルファンタジーという単語がめちゃくちゃ気になってます!現代を舞台にした魔法ものということでどんな物語なのか楽しみです!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)
12月後半もよろしくお願いします!

どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回感想を書いていくのは岩倉文也さんの

「魂に指ひとつふれるな」

です!
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☆感想☆

大学生にして詩人としてデビューしたミズキ。彼はSNSの繋がりで無職かクリエイターばかりが暮らすシェアハウス通称<ファクトリー>に入り浸っていた。そんなある日、年上のイラストレーターの風花と出会う。ミズキの詩に惹かれたという風花のエキセントリックな部分にミズキは徐々に惹かれていく。そして2人は一緒に本を作ることになる。風花の危うい才能に惹かれたミズキだが、未曾有のパンデミックが世界を襲う中で2人の距離感は不安定さを増していく…

詩人・岩倉文也さんの小説第三弾。前作「透明だった最後の日々へ」が面白かったので今作も楽しみにしていました。純粋に忙しかったり、この作品は読むと絶対に<くらう>ので精神的に落ち着いてからにしようとちょっと発売から時間が経ってしまいました。満を持して本日読了しましたが、案の定やられてしまいました…少しでも創作というものに触れたことがある人なら確実に刺さる究極の青春×恋愛×クリエイターものでした。面白かったです!

物語は詩人としてデビューしたばかりのミズキがクリエイター…というか無職が集うシェアハウス<ファクトリー>に出入りするシーンから始まります。最初は変人たちが集まっているなーくらいの解像度なのですが、徐々に彼らが輪郭を帯びていく過程や風花というイラストレーターが特別な存在であることが読やすくかつ印象的な文章で描かれていきます。前作でも思いましたが、この文章は岩倉さんだからこその文章ですよね。

そんなシェアハウスに暮らす人々やSNSでの薄い繋がりで生きるミズキに風花が「一緒に本を作らないか?」と持ちかけたことでお話は動き始めます。すでにイラストレーターとしての人気を確立している風花とデビューしたばかりのミズキ。そんな2人は数ヶ月の間、お互いの魂を削るように天使というテーマを書き続けます。

そして2人が作った本は発売されるのですが、ミズキが風花に向ける感情は次第に変化していきます。パンデミックの中、人と人との繋がりが希薄になっていく世界。クリエイターという名の無職が集まったシェアハウスは解体され、みなそれぞれの道を歩んでいく。大学生活に終われながらも創作を続け、創作を需要するミズキに対して、絵が描けないという状態がどんどん酷くなっていく風花。

そうした2人が迎える結末は、この物語らしく、そして鮮烈に印象に読者に印象を残すものでした。ラストシーンはどれだけ拙くても創作というものに少しでも手を触れたことがある人ならこの先一生忘れないようなものでした。こんな読書体験は久しぶりです。

少しずつ変わっていくものが、刹那的にかつ一瞬を捉えて離さないように描かれ、読み手を魅了していく。何気ないように見える文章の一文一文に岩倉さんの力を感じる作品でした。もうとにかく読んでください。そしてくらってください。この作品のパワーを。超オススメです!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

魂に指ひとつふれるな



著者

岩倉文也



レーベル

星海社FICTIONS


ISBN

978-4-06-537678-2

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どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回感想を書いていくのは寺場糸さんの

「僕はライトノベルの主人公」

です!
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☆感想☆

ストーリー A
内容は、かつて「旧校舎コドク倶楽部」という作品を自費出版した手塚公人。彼は高嶺千尋というメインヒロインと出会う。彼女の目的は公人を主人公した物語を描くこと。超文芸部を作ったかのじょの元には庶民的なお嬢様の薔薇園先輩、厨二病のイケメンシド、そしてみんなの妹役の電子的な存在のミカコ。彼らと共に超常的な日常を送る公人だが、この物語には秘密があり…とこんな感じです!

〜主人公はあなたです〜

第29回スニーカー大賞特別賞受賞作!あらすじにある通りメタメタな学園コメディなのですが、色々衝撃的でしたね…ここまで尖っている新人賞受賞作は久しぶりで終始ワクワクしながら読ませていただきました!面白かったです!
物語は公人が高嶺さんに出会うところから始まります!ただここからすでにメタメタしい感じがあるので苦手な方は苦手かな…という感じですね…公人がかつて出版した作品を読んだという高嶺さんは公人を主人公にするべく超文芸部という部活を作ります。庶民のくせにお嬢様ぶってる薔薇園先輩と厨二病で高嶺さんのことを崇拝するシド、そしてみんなの妹役でバーチャルで電子的な存在のミカコというメンバーで超文芸部として活動していきます!このあたりは謎部活もののノリで楽しかったですね!そして物語は超常的な現象が動くところから動きはじめていきます!最初はちょっとしたものだった非日常が高嶺さんが望めば望むほど…という展開から物語は予想もしない方向へと転がっていきます。加速するメタに再構築されていく物語。なかなか言葉では表現しづらくぱっと表せるものではないのですが、この作品にしかできないそうくるか!を見せてくれるのが楽しい!ラストの一文もすごくよかったですね!最後の一行に関しては今年ナンバーワンでした!最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
この物語の性質上、なかなかキャラを紹介しづいのですが…個人的に好きだったのはミカコですね!こういう妹分なサポ=とキャラ大好きです!薔薇園先輩もここぞという場面で頼りになる女の子でしたね!

最後に
ここまで尖った作品は久しぶりでワクワクしながら読ませていただきました!これはぜひ続きが読みたいですね!この尖り具合をぜひ継続してほしいです!続刊待ってます!

どんな人にオススメか?
メタな物語が好きな方は!かなりはっきりと好き嫌いがわかれる作品ですので、メタフィクションとは…?みたいな方は試し読みしてからが安全です。好きな人はとことんハマる。そういう作品なので気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

僕はライトノベルの主人公



著者

寺場糸



レーベル

角川スニーカー文庫


ISBN

978-4-04-115628-5

表紙画像のリンク先


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