カテゴリ: ファンタジー(現代要素多め・現代異能)

どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回感想を書いていくのは西条陽さんの

「少女事案 : 炎上して敏感になる京野月子と死の未来を猫として回避する雪見文香」

です!
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☆感想☆

ストーリー A
内容は、高校生の夏目幸路は夏休み小学五年生の女の子・雪見文香を一人暮らししているアパートで匿うことになる。しかもなぜか文香を猫として飼うことに⁉︎未来を視る能力がある文香は幸路の家で夏休みの終わりまで猫として過ごさないと死から逃れられないらしい。しかしそんなことをもちろん許せない幸路の幼馴染である京野月子は幸路たちを監視することに⁉︎次第に仲良くなっていく3人だが、5年前に起こった小学生連続殺人事件の再現の影が迫っていて…とこんな感じです!

〜小学五年生にゴスロリ猫コスプレをさせる男子高校生〜

西条陽さんの新作!個人的にはランダム・ウォーカー以来ですね。ランダム・ウォーカーがちょっと合わなかった過去がありどうするか迷っていたのですが表紙のイリーガルさに惹かれて買ってみました。一夏の超能力サスペンス+エロな感じで楽しく読ませていただきました!面白かったです!
まず序盤。小学5年生の文香を猫として飼い幼馴染の月子に警察に通報される幸路が描かれます。序盤から「えぇ…」な展開ですが事実なのだから仕方ないですね…とはいえ最初の30、40ページで文香や月子のキャラがガツンと伝わるのは非常に良かったですね!そして本格的に動き出す物語!5年前に幸路と月子を襲った小学生連続殺人事件、通称・八月事件の模倣事件が文香に迫る中、幸路と月子は最悪の未来を回避するために動き出します。小学5年生にアブノーマル?というかイリーガル?なことをさせたり、幸路が月子とR18したり、月子とかわいい女の子がR18したり、超能力バトルしたり、サスペンスしたり…とにかくおいしくて面白くて作者の性癖を山盛り!って感じで詰め込まれているのですが、それが破綻せずに見事に組み合わさっていましたね!殺人が絡むと暗い話になりがちですが、直情型(オブラート)な月子と幸路のやりとりが終始明るいので安心して読めますね!中盤以降は超能力とサスペンスが急加速!絶望的な未来を変えるために新八月事件の犯人を追う幸路の推理、そして犯人たちとの怒涛のバトル!なんかすげぇ!の中に理論的な一面も見え隠れしてめちゃくちゃ面白い!最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
幸路は普通の男子高校生…じゃねぇ!普通の男子高校生は小学5年生をゴスロリ猫にして押し入れで寝かしたりしねぇ!その間に幼馴染の女の子とR18したりしねぇ!なんなんだこの主人公は!高校生なのにパツパツの体操服着て小学生のコスプレもしたりしますしマジですげぇよ…すげぇ…文香ちゃんは可憐な小学5年生!未来を視る力を使って知った自分の死を回避するために色々頑張るのが健気ですね…でも小学5年生が一人暮らしの男子高校生の家に泊まってゴスロリ猫になるのはヤバヤバのヤバなんですよね…でも可愛くて賢くて好きです。月子は直情型ヒロイン!超ツンツンデレデレで普段は幸路にツンツンなのになんだかんだご飯を作ってくれたり、超能力を使った反動で発情してしまった後は激甘で幸路にR18を求めたり…こういうポンコツみを感じるヒロイン好きです。その他のキャラも魅力的でした!

最後に
色んな要素てんこ盛りなエンタメ作品として楽しく読ませていただきました!どうやら2巻もあるっぽいので続きが楽しみですね!2巻ではどんな作者の性癖が出てくるのか…続刊待ってます!

どんな人にオススメか?
超能力+サスペンス+アブノーマルな作品を読みたい方は!色んな要素てんこ盛りながらそれぞれの要素が噛み合ってめちゃくちゃ楽しいエンタメ作品になっています!ヒロインたちもかわいいですしキャラ同士のやりとりも楽しい!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

少女事案 : 炎上して敏感になる京野月子と死の未来を猫として回避する雪見文香



著者

西条陽



レーベル

ガガガ文庫


ISBN

978-4-09-453160-2

表紙画像のリンク先


どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回感想を書いていくのは作者名さんの

「【悲報】お嬢様系底辺ダンジョン配信者、配信切り忘れに気づかず同業者をボコってしまう : けど相手が若手最強の迷惑系配信者だったらしくアホ程バズって伝説になってますわ!?」

です!
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☆感想☆

ストーリー A
内容は、若干16歳ながらダンジョン下層をソロで攻略する実力を持つ配信者山田カリン。しかしあまりにも人間離れした実力からフェイク動画を疑われて全くチャンネル登録者数が伸びずにいた。今日も同接0人の配信を閉じてダンジョンから引き上げようとした時、たまたま居合わせた迷惑系配信者を圧倒的な実力でボコしてしまう。するとたまたま切り忘れていた配信から人気が爆発⁉︎なんと配信の同接10万人に⁉︎お嬢様スタイルでダンジョンを制圧する配信が始まる!とこんな感じです!

〜お嬢様が華麗にダンジョン攻略⁉︎〜

赤城大空さんの新作!なんだかんだで赤城さんの作品読むの初めてですかね…?いわゆるダンジョン配信もので抜群のテンポの良さと山田カリンの強烈なキャラクター性で読ませてくれる作品でした!面白かったです!
まず序盤。無名のダンジョン配信者の山田カリンが有名になるまでが描かれます。この序盤は本当にテンポ抜群でしたね!冒険者としての実力はトップクラスなのにあまりにも実力が圧倒的すぎてフェイク動画を疑われてしまう。そんなカリンが著名迷惑系配信者をボコしたことで有名になる…笑えて楽しい。だけど物語への没入感がある。コミカルな作品としては理想的な始まりでしたね。そして突然有名になってしまった山田カリンのダンジョン配信が始まります!バズる前は同接0人が当たり前だったのにあっという間に同接10万人!チャンネル登録者もどんどん増える!という展開はテンポ良くていいですね!そして個人的にダンジョン配信ものとして特に印象がよかったのがダンジョンの設定や説明を視聴者のコメントに委ねているところですね。ダンジョン攻略は視聴者コメントとのやりとりで進んでいくんですけど、地の文や山田カリンの語りで説明しないのでテンポが損なわれないんですよね。これめちゃくちゃいいと思いました!そしてモンスターを倒すシーンも楽しい!ドレスを着た山田カリンが紅茶を片手に文字通りワンパン!この爽快感がたまらないです!ラストもめちゃくちゃ良かったですね!最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
山田カリンがとにかく最高すぎます!アニメのお嬢様キャラに憧れてダンジョンに潜る女子高生!ドレスを着て紅茶を飲みながらお嬢様口調でダンジョン攻略するカリンは見ていて本当に楽しい!時折口が悪くなるのも可愛らしいですねw 視聴者たちのエッジの効いたコメントもグッドでした!

最後に
お嬢様が優雅にダンジョンを攻略するダンジョン配信ものとして楽しく読ませていただきました!これはぜひ続きが読みたいですね!まだまだカリンの活躍が見たい!続刊待ってます!

どんな人にオススメか?
ダンジョン配信ものが好きな方は!お嬢様スタイルでダンジョンを攻略していく様子がテンポよく描かれてサクサク読めます!笑える要素もたっぷりですしコミカルなファンタジーが好きな方はハマること間違いなし!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

【悲報】お嬢様系底辺ダンジョン配信者、配信切り忘れに気づかず同業者をボコってしまう : けど相手が若手最強の迷惑系配信者だったらしくアホ程バズって伝説になってますわ!?



著者

赤城大空



レーベル

ガガガ文庫


ISBN

978-4-09-453157-2

表紙画像のリンク先



どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回感想を書いていくのは伏見七尾さんの

「獄門撫子此処ニ在リ」

です!
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☆感想☆

ストーリー A
内容は、化物すら恐れる獄門家の娘である撫子。怪異の討伐依頼を受けて訪れたとある屋敷で無花果アマナという女子大生に出会う。普通の人間を自称しながらも怪しげな術を使う彼女と協力しながら撫子は怪異を討伐することに。花天井に潜む謎の怪異、箱詰人身御供、あざなえる呪いの紐…怪異を戦ううちに撫子の中で変化が生まれ、アマナへ向ける感情も変化していくが…とこんな感じです!

〜怪異の肉を喰らう〜

第17回小学館ライトノベル大賞の大賞受賞作!少女と怪異のお話として楽しく読ませていただきました!面白かったです!
まず序盤。撫子とアマナが怪異を討伐するために招かれた屋敷で出会うところから物語は始まります。プロローグがすごくよかったですね…こういう始まりで引き込んでくるのすごく好きです!撫子とアマナの出会いもよき!高校生の女の子が中国服?をきた大人の女性とちょっと場違いな感じがする出会いするのいいですね!最初は普通の人を自称しつつ変な術?を使うアマナに距離がある撫子ですが、怪異を討伐する内に距離が近づいていきます!人を超えたものを宿す撫子がアマナとやりとりするうちに人間らしい感情が芽生えるのいいですね。怪異の肉を喰らわないとお腹を満たすことができない撫子と怪異に惹かれるアマナ。2人の噛み合うようで微妙に噛み合わないような、でも心は通じあっているような。そんな関係性がすごくいい。怪異とのバトルシーンもいいですね!刀を使って斬る!みたいな派手さはないのですが、じんわりくる面白みがあります!終盤も盛り上がりましたね。最後まで楽しく読ませていただきました!

キャラ A
撫子は獄門家の娘!化物を喰らうちょっと普通じゃない女の子。最初は人ならざる者感が強かったのですが、アマナと触れ合ううちに女の子らしい、人間らしい柔らかい部分が出てきて良きでした!アマナはちょっと怪しい?大学生の女の子。最初は怪しげな感じでしたが、どんどん人間味が出てきて良きでした!

最後に
怪異を喰らう少女とどこか怪しげな感じの女子大生のバディが楽しい怪異ものでした!こういう作品貴重なので色々な人に知ってほしいですね…

どんな人にオススメか?
怪異ものが読みたい方は!怪異を喰らう女子と胡乱な女子大生のコンビはすごく魅力的ですし、徐々に人間らしさを見せてくれるのがグッド!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

獄門撫子此処ニ在リ



著者

伏見七尾



レーベル

ガガガ文庫


ISBN

978-4-09-453142-8

表紙画像のリンク先



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さて、今回感想を書いていくのは綾里けいしさんの

「魍魎探偵今宵も騙らず」

です!
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☆感想☆

ストーリー A
内容は、常世とこの世が繋がってから10年後の世界。国の機能は崩壊し人々は独自に自治体を形成し生活を成り立たせていた。そんな世界では魑魅魍魎があちらこちらに現れ、それを利用する人間や事件に巻き込まれる人間によって混沌と化していた。妖怪絡みの事件の解決を専門とする魍魎探偵・皆崎トヲルは助手であるユミと共に様々な事件を解決することになるが…とこんな感じです!

〜魑魅魍魎にまつわる事件を解決〜

綾里けいしさんの新作!第1回MF文庫Jevoという短編小説コンクールの優勝作品を長編化したものですね。妖怪にまつわる事件を解決する《和》なファンタジーとして楽しく読ませていただきました!面白かったです!
物語は連作短編形式で進んでいきます!常世とこの世が繋がってから10年が経った世界。従来の国としての機能は崩壊して人々が新たな秩序を作っている中で現れる妖怪たち。人間が妖怪を利用して金儲けしたり、逆に妖怪に人間が襲われたり…そんな世界で妖怪にまつわる事件を魍魎探偵であるトヲルが解決していきます!各話はどこか不気味でおどろおどろしい雰囲気が漂っていましたね…人魚や鬼といった定番の妖怪から、件という人間と牛のハーフのような妖怪まで。様々な妖怪にまつわる事件とそれを解決していくトヲルとユミのやりとりは見ていて楽しかったですね!事件を解決するときの2人の掛け合いは落語?歌舞伎?のような感じで見ていて楽しかったですね!各話の結末は不思議と心に残るような感じで不思議な読後感でした!物語の中盤以降、4話以降はトヲルとユミの関係性によりフォーカスが当たっていきます!2人の因縁や一筋縄でいかない関係性がすごくよかったです!最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
トヲルは魍魎探偵として妖怪にまつわる様々な事件を解決する青年!妖怪絡みの騙りを暴く時の姿はかっこよかったですね!ユミはトヲルの助手の女の子!普段はかわいい?女の子なのですが、実は…というギャップが魅力的でした!その他のキャラも魅力的でした!

最後に
妖怪にまつわる事件を解決する和なファンタジーとして楽しく読ませていただきました!結構綺麗に終わっていますけど続刊はありますかね…?続刊があるならぜひ読みたいです!2巻待ってます!

どんな人にオススメか?
和な雰囲気のファンタジーが読みたい方は!お話に漂う雰囲気は決して明るいものではなくおどろおどろしい感じなのですが、読んでいると不思議と引き込まれていく魅力があります!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

魍魎探偵今宵も騙らず



著者

綾里けいし



レーベル

MF文庫J


ISBN

978-4-04-682659-6




どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回感想を書いていくのは中島リュウさんの

「異端審問官シャーロット・ホームズは推理しない ~人狼って推理するより、全員吊るした方が早くない?~」

です!
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☆感想☆

ストーリー A
内容は、人に化け人を喰らう怪異《人狼》。そんな人狼を狩るために異端審問官と呼ばれる人々が日々奮闘していた。ロンドンで病気の妹のためにせっせと働くジョンは仕事の途中で人狼を狩る異端審問官のシャーロットに出会う。なんと彼女は人狼を探し当てるよりも全員殺した方が早いという。そんなシャーロットを見ていられなくなったジョンは彼女のために人狼を推理する役目を買ってでることに。なし崩し的にコンビになった2人はロンドンに蔓延る人狼たちを討伐できるのか…とこんな感じです1

〜ロンドンで人狼狩り〜

中島リュウさんの新作!個人的には初挑戦の作家さんでしたね!イギリスはロンドンを舞台に人狼を狩るバトルアクションとして楽しく読ませていただきました!面白かったです!
まず序盤。ジョンとシャーロットが出会うところから物語は始まります!序盤からなかなかバイオレンスでしたね。突然襲ってきた人狼。人狼が誰か推理するのは煩わしいからと全員殺して解決しようとするパワーオブパワー型な異端審問官のシャーロット…この力溢れる感じ嫌いじゃないです!むしろ好き!全員殺して人狼を狩ろうとするシャーロットを止めるためにジョンは推理をして人狼を当てることに!このあたりからいわゆる人狼ゲーム要素が出てきますね!推理といってもミステリのそれではなく人狼ゲーム的なものなのですが、これはこれで楽しい!バディになった2人の絡みも良かったですね!あらゆることをパワーで解決しようとする夢みがちな女の子のようなシャーロットをジョンが突っこんで現実的な解決策を模索する。知と力の組み合わせという感じで良き!物語は中盤から人狼の王と呼ばれる存在が登場しロンドンは大規模な人狼事件が発生し…ここからは怒涛のバトルの連続!という感じで盛り上がりましたし、パワーこそ正義なシャーロットは見ていて楽しかったです!ただ個人的に文章がイマイチ合わず読むのにだいぶ時間がかかりました…多分句点、読点の位置的に読みづらさがあるタイプの文章ですね…とはいえ物語は最後まで楽しませていただきました!

キャラ A
ジョンは病気の妹のために働く良きお兄ちゃん(シスコン)!ツッコミもキレキレでシャーロットの良き相棒でしたね!シャーロットは何もかもをパワーで解決しようとする超武闘派な異端審問官1時折見せる女の子らしさがグッドですね!そのほかのキャラも魅力的でした!

最後に
イギリスはロンドンを舞台にしたバトルアクションとして楽しく読ませていただきました!人狼ゲームの取り入れ方も良かったです!

どんな人にオススメか?
バトル好きな方は!ロンドンを舞台にした人狼vs異端審問官という設定に惹かれる方も多いはず!ジョンとシャーロットのコンビは見ていて楽しいですし、敵も魅力的!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

異端審問官シャーロット・ホームズは推理しない ~人狼って推理するより、全員吊るした方が早くない?~



著者

中島リュウ



レーベル

オーバーラップ文庫


ISBN

978-4-8240-0549-6




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