カテゴリ: ファンタジー(現代要素多め・現代異能)

どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回紹介するのは古宮九時さんの

不可逆怪異をあなたと 床辻奇譚

です!
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ストーリー A
内容は、校内の生徒が一斉に消失した血汐事件。遅刻していたため唯一被害から免れた青己蒼汰は最愛の妹の花乃の生首を教室で発見する。しかしなぜか花乃は首だけで生きていた。花乃の体を探すために蒼汰は床辻市内で発生する怪異を討伐することに。ある日、蒼汰は謎の少女・一妃という謎の少女に出会う。過去に蒼汰と会ったことがあるという一妃は蒼汰の怪異討伐を手伝うことになるが、2人は床辻にまつわる大きな怪奇事件に巻き込まれることに…とこんな感じです!

〜床辻には禁忌が多い〜

古宮九時さんの新作!「月の白さを知りてまどろむ」に続き短期間で新作読めて嬉しいですね!今作はダークよりな伝奇ファンタジーという感じでしたね!面白かったです!
まず序盤。世界観がざっと説明されるのですがなかなかハードな世界観ですね…日本中で人がいなくなる怪事件が多発し300万人がいなくなっている…その中でも蒼汰の住む床辻は怪事件の本拠地みたいなところで定期的に怪事件が起きるという…すごい世界観でした。そんな世界観で蒼汰は血汐事件という学校の人が自分以外いなくなるという事件に遭遇します。しかもなぜか妹の花乃が学校にいて首だけの姿に…ここはイラストも相待ってなかなかの衝撃でしたね…そして物語は動き始めます。蒼汰は花乃の体を探すために床辻の怪異を討伐し始めます。霊的なものというか都市伝説的な魑魅魍魎を倒す感じが非常によかったですね。そしてそんな怪異を倒す日々で謎の少女・一妃に出会います。街の怪異から人々を守る迷い家の主人だという彼女と共に怪異を討伐することに。一妃が登場してからは物語が華やかになってよかったですね!まぁ相変わらずなかなかハードでダークな事件は起きるんですけど…物語は監徒と呼ばれる怪異事件を追う組織とコンタクトするところから加速していきます。床辻の秘密、花乃の体の行方、そして一妃の謎…終盤のバトル展開もよかったですし蒼汰の語る家族もすごくよかったですね!最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
蒼汰は妹想いのいいお兄ちゃんでありなかなか独特の感性をお持ちでしたね…終盤の家族はなかなか印象的でした。一妃は普段は明るくてかわいい女の子なんですけど怪異が絡むとまた別の表情を見せてくれましたね!花乃は唯一の癒しでしたね…幸せになって欲しいですね…

最後に
怪異を倒す伝奇ファンタジーという感じで楽しく読ませていただきました!結構綺麗に終わっていますがぜひ2巻以降も読んでみたいですね!続刊待ってます!

どんな人にオススメか?
伝奇ものが読みたい方は!結構ハードでダークな感じですが一妃が明るいので読みやすいと思います!バトルもスタイリッシュですし禁忌や怪異にまつわるお話もグッド!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

不可逆怪異をあなたと 床辻奇譚



著者

古宮九時



レーベル

電撃文庫


ISBN

978-4-04-914823-7

表紙の画像は「版元ドットコム」様より



どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回紹介するのは川原礫さんの

デモンズ・クレスト1 現実∽侵食

です!
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ストーリー A
内容は、VRMMORPG<アクチュアル・マジック>のテストプレイに参加した雪花小学校6年1組のメンバー。しかしテストプレイ中に突然視界がブラックアウトすると、現実でモンスターが出現するようになっていた。アルテアという施設に閉じ込められた芦原佑馬は双子の妹である佐羽、親友の近藤健児と共にアルテアからの脱出を目指すが…とこんな感じです!

〜現実世界がデスゲームになったら〜

川原礫さんの新作!ウェブトゥーンとの同時展開の作品ですね。面白かったんですけど、それ以上に今後この作品が完結までちゃんと辿り着けるのか不安になるお話でした…
まず序盤。主人公の佑馬たちがアクチュアル・マジックをテストプレイしているところから物語は始まります。このあたりのVRMMOの設定や描写はさすが川原礫さんという感じで文句なしでしたね。サクッと理解できるのに細部まで練り込まれていることが伝わる設定にゲームを楽しむ佑馬たちの楽しげな感じが伝わってきます。しかしゲームがログアウトできないことを知りテストプレイの終了時間が近づいてきた瞬間、佑馬の視界がブラックアウト。現実に引き戻されます。それだけではなくクラスのアイドル的存在綿巻すみかがモンスターになっているのを目撃し…現実がデスゲームとなったことを知っていく過程や仲間と協力してモンスターを倒していく過程は等身大の小学生という感じでグッド!戦闘シーンも良かったですね!中盤からは生き残ったクラスメイトたちと合流した佑馬たちがアルテアという施設からの脱出を目指す展開になっていくのですが…うーん…ちょっと時間がかかりそうな展開に…終盤ではしっかり見せ場があるものの、このペースでいったら一体何巻で完結して
(SAOとかを並行で出しながら)完結巻を出すまでに何年かかるのかちょっと想像できません…お話は面白いだけにこのスローテンポな展開と完結までの年数を想像してうーんとなりました…面白いんですけどね…

キャラ A
佑馬は等身大の小学生らしくてそれが魅力でしたね。時折見せえる機転の効いた立ち回りがグッドでした!佐羽はメインヒロインではあるのですが。主人公の双子の妹ということでラブ要素にはあんまり発展しなそうですね苦笑年相応の可愛らしさと色々なことを秘密にしてる感じがグッドでした!その他のキャラも魅力的でした!

最後に
面白かったんですけどちょっとこの作品が完結までにたどり着けるのが想像できないです。とにかく早めに続刊出して欲しいんですけど無理ですかね…気長に待ちます…

どんな人にオススメか?
川原礫さんの作品が好きな方は!小学生にMMORPGみたいなデスゲームものを現実でやらせてみたらの模範解答のような面白さがあります!ただ続刊についてはかなり不安です…

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

デモンズ・クレスト1 現実∽侵食



著者

川原礫



レーベル

電撃文庫


ISBN

978-4-04-914677-6

表紙の画像は「版元ドットコム」様より



どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回紹介するのは紫大悟さんの

断頭台の花嫁 世界を滅ぼすふつつかな竜姫ですが。

です!
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ストーリー A
内容は、世界を滅ぼす災厄として死ぬ運命にあった伊良子燐音。しかし彼女を乗せた航空機は何者かによって撃墜される。撃墜をきっかけに燐音の中に宿る竜の因子が暴走してしまい世界はピンチに。そんな現場を目撃した普通の少年・太宰龍之介にはなぜか燐音の暴走を止める力があり彼女と結合魂魄術式を結ぶことで燐音を助ける。自分を助けた龍之介に惚れた燐音は彼と一緒に暮らすことに⁉︎龍之介は燐音を狙う存在から彼女を守ることができるのか…とこんな感じです!

〜世界か彼女か〜

紫大悟さんの新作!個人的には初挑戦の作家さんです。「魔王2099」は1巻発売当初から積んでます…すみません…どこか懐かしい感じの現代異能×ボーイミーツガールな作品で楽しく読ませていただきました!面白かったです!
まず序盤。龍之介の日常が描かれます。こういう生徒会で女の子とイチャイチャなシーンは定番ですけど久しぶりに見ましたね。そして航空機を撃墜され竜の因子が暴走している燐音と出会います。世界を滅ぼす少女とそれを救うことができる少年との出会い。こういうの読みたかった…!で物語が動きだすの最高ですね!燐音を助けた龍之介は世界の平和を守る?組織に所属している生徒会メンバーに監視されること。そして監視に都合がいいからと燐音と同居生活を始めます。生徒会長だけど実はとある組織のお偉いさんな蘭子。吸血鬼の因子を宿し龍之介が大好きな後輩の真理。燐音も含めて3人で龍之介を囲んでワイワイイチャイチャ…というのも鉄板ですけどやっぱりいいですね。そして始まる燐音との同居生活!竜の因子を宿しているため常人を遥に超えるパワーを発揮してしまう燐音。そんな彼女のサポートをしながら学校生活を送ったりちょっとしたハプニングもあったり…龍之介のことが好きだから燐音に協力したくない真理がなんだかんだいって燐音のことを助けてあげるのてぇてぇですね。しかしそんな平和な日常は続かず燐音を狙う影が…なんの能力も持たないけれど燐音を助けようと頑張る龍之介の姿は見ていて熱いですし、最後のバトルは迫力満点!こういう物語が読みたかったのど真ん中をいく作品でした!面白かったです!

キャラ A
龍之介は熱い男でよかったですね!最初は成り行きで助けた燐音のことを本気で守ろうとする姿がグッド!燐音へのあの言葉はすごく響きました!燐音は普段はバカ力暴走ドラゴンガールですが、龍之介の前で時折見せる恋する乙女な瞬間が最高でしたね!生徒会長でとある組織のお偉いさんである蘭子。吸血鬼の因子を宿し龍之介が大好きな後輩の真理も魅力的でした!

最後に
めっちゃ面白かったです!こういう作品が読みたかったという作品に出会えました!これはぜひ2巻が読みたいですね!まだまだ龍之介たちの活躍は見ていたいです!続刊待ってます!

どんな人にオススメか?
どこか懐かしい感じの現代異能×ボーイミーツガールが読みたい方は!燐音を守るために頑張る龍之介や魅力的なヒロインたちがグッドな作品です!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

断頭台の花嫁 世界を滅ぼすふつつかな竜姫ですが。



著者

紫大悟



レーベル

富士見ファンタジア文庫

ISBN

978-4-04-074654-8

表紙の画像は「版元ドットコム」様より



どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回紹介するのは雨宮いろりさんの

あやかし専門縁切り屋 鏡の守り手とすずめの式神

です!
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ストーリー A
内容は、訳あって大叔母の家に引っ越してきた野見山ひより。人と接することが苦手でマイペースな彼女は新生活に不安を抱いていた。そんな彼女はふとしたきっかけで式神の青年・青磁の封印を解いてしまう。ひよりは彼が営む式神と人の縁を切る縁切り屋を手伝うことになる。青磁と一緒に縁切り屋として式神やあやかしと接するひよりだが、彼女を狙う怪しい影が…とこんな感じです!

〜式神の縁切り屋と出会ったら〜

第19回角川ビーンズ文庫小説大賞優秀賞&読者賞受賞作!発売日近くに買っていたのに読むのがすっかり一年近く後になってしまいました…積みすぎですね…のんびりマイペースなひよりと凛とした青磁のやりとり、式神やあやかしとのやりとりが温かいあやかしものでした!面白かったです!
まず序盤。ひよりが引っ越してきて青磁と出会うところから物語は始まります。マイペースでのんびりしているけど人と接することがちょっと苦手なひより。そんな彼女がふとしたきっかけで目覚めさせたのは式神の青磁。かつてひよりの曽祖父の式神として働いていた彼は式神と人間の縁を断ち切るという不思議な力を使い縁切り屋を営むことになります。放っておけない感じのひよりとサクサクと物事を進めたがる青磁とのやりとりは見ていて楽しかったですね。そして始まる縁切り屋としてのお仕事!青磁が持つ人と式神の縁を切ることができる能力を使って様々な依頼を解決していきます。縁を断ち切るというと冷たい印象を受けますが、縁切り屋に訪れる人たちの人柄の良さや人間味あふれるひよりのおかげで心温まる人間模様が描かれていましたね!物語終盤ではひよりたちを狙う存在が現れて…ひよりの皆んなを守りたいという思いが伝わってくるいい展開でしたね。最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
ひよりは普段はマイペースで人付き合いがちょっと苦手な女の子なんですけど、ピンチの時になると普段の様子からはいっぺんして頼り甲斐がありましたね。青磁はクールな式神。でも必要な時にしっかり頼りになるかっこいい青年でした!その他のキャラも魅力的でした!

最後に
人と式神/あやかしとの縁が温かなあやかしものでした!読後感も素晴らしい作品でした!

どんな人にオススメか?
現代を舞台にしたあやかしものが読みたい方は!ひよりと青磁のやりとりは見ていて微笑ましいものがあり縁切り屋にやってくる人々と描かれる人間ドラマもグッド!心温まる作品です!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

あやかし専門縁切り屋 鏡の守り手とすずめの式神



著者

雨宮いろり



レーベル

角川ビーンズ文庫


ISBN

978-4-04-111866-5

表紙の画像は「版元ドットコム」様より



どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回紹介するのは澱介エイドさんの

SICK -私のための怪物-

です!
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ストーリー A
内容は、精神に帰省し恐怖症を引き起こす概念生命体フォビア。フォビアに侵された人々を助けるために叶音は逸流という弟分と共に心の中の世界であるゾーンに侵入し彼らを殺していた。そんなある日、依頼者の心の中に侵入し恐怖を育てる謎の存在・禍吐ツヅリに出会う。意図的に恐怖を植え付けるツヅリを倒すため叶音はゾーンに侵入するが徐々に彼女の過去が明らかになり…とこんな感じです!

〜精神世界で戦え〜

第16回小学館ライトノベル大賞優秀賞受賞作!ちょっと厚くて読むの後回しになっていたんですけど、読み応え抜群のダークな現代異能として楽しく読ませていただきました!面白かったです!
まず序盤。叶音と逸流の過去が描かれます。このシーンがこの作品唯一の癒しでしたね…兄妹のように仲良しな2人は見ているだけで…この後の物語を思うと…そして精神世界でフォビアと呼ばれる概念生命体と戦う叶音と逸流が描かれます。スタイリッシュだけどどこまでもダークな雰囲気が付き纏う戦闘シーンは読み応えありましたね…そして物語は2人の女子高生が叶音の元に誰かに見られていると相談するところから大きく動き始めます。誰かに見られているように感じる原因がフォビアだと感じた叶音は彼女の精神世界に侵入しフォビアを倒しに向かいます。しかしそこにいたのは禍吐ツヅリ。恐怖を植え付けるエンターテイメントとして動画配信を行う謎の存在。フォビアを意図的に植え付ける彼を倒すために叶音は奮闘することに。彼を倒すために戦う中で徐々明らかになっていく叶音の過去。これはかなり壮絶でしたね…まず間違いなく今年1のダークさ…彼女がフォビアを根絶やしにしようとする理由もよくわかります…後半は怒涛の展開。ツヅリだけでない敵。現実にも侵食していく狂気。最後のバトルはスタイリッシュなだけではなく叶音の感情がこもった素晴らしいものでした。最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
叶音は苦しい過去を抱えた少女。年相応の振る舞いを見せるかと思ったらその裏に抱えるものが壮絶すぎましたね…逸流は天真爛漫な弟分の男の子かと思ったら…この子も壮絶な過去がありましたね…その他のキャラも敵味方含めて魅力的でした!

最後に
ダークな現代異能?バトルものとして楽しく読ませていただきました!終わり方的に続刊あありそうですかね?こういうダークな作品は貴重ですし好きなので続刊楽しみです!

どんな人にオススメか?
ダークな現代異能、バトルものが読みたい方は!精神的にも肉体的にも結構ダークなので読む人は選ぶかと思いますが…スタイリッシュなバトルとこの作品でしか味わえないダークさが魅力です!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

SICK -私のための怪物-



著者

澱介エイド



レーベル

ガガガ文庫


ISBN

978-4-09-453088-9

表紙の画像は「版元ドットコム」様より



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