カテゴリ: SF

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
リニューアルしてからは書き溜めの更新なので、記事がupされているのに気づいていない人がいるのではないかと今更気づきました(苦笑)まあ、ストックがきれたのでこれからは毎日書いて更新しますがw

さて、今回紹介するのは叶恭弘さんの「KISS×DEATH」です!
叶恭弘さんの著者紹介は「鏡の国の針栖川」で紹介したのでそちらをどうぞ↓

ジャンプ+を読んでいる方はご存知かもしれませんが、この漫画はジャンプ+というジャンプ公式漫画アプリで連載しているものをコミック化した作品です。ちなみに普通のジャンプコミックとの見分け方としては背表紙のJCマークに+マークがあるかないかで確認することができます。
(ジャンプ+連載作品のコミックス)
(週間少年ジャンプ連載作品のコミックス)

上の画像のようは違いがあるので、もしジャンプコミックスの発売に本誌では見ないような作品のコミックスがあったら確認してみてください。おそらくそれはジャンプ+の作品のはずです。(裏表紙のマークも同様です)

ざっくりとしたあらすじ。
高校一年生の戸津慎五は冴えないオタク男子として日々の生活を送っていたが、ある日謎の異星人に身体を乗っ取られてしまう。異星人の目的は自らの不手際で逃がしてしまった囚人の回収だという。人間の口内に寄生する異星人を回収するためにはキスをしなければならないのだが、戸津は重度の女性恐怖症で…とこんな感じです!

ジャンルはSF!叶恭弘さんの初期の名作「PROTO ONE」を思わせる重厚な設定と高い画力が魅力の作品となっています。

主要な登場人物の紹介。
まずは主人公戸津慎五。クラスでは目立たないオタク男子でしたが、異星人に寄生されたことによりイケメンに生まれ変わります!
イケメンに生まれ変わると言っても異星人の力を借りるだけですが…

次は異星人。異星人と言っても寄生型で宇宙人的なものではありません。
舌の上にいる目玉おやじの亜種みたいなのが異星人です。

最後は駒方結仁。異星人が追う囚人が寄生している戸津と同じ学校に通う女子生徒です。
異星人が長い間寄生しているため、戸津より肉体に異星人の影響が強く、元より美人となっています。

一巻では主にこの三人がメインとなって話は進みます!

まず、最初に言いたいのは叶恭弘さんはジャンプ+にあっているということです。
叶恭弘さんは絵がめちゃくちゃうまいですが、その分筆が遅く過去三回の本誌連載ではそれが原因で一話あたりのページ数が少なかったりしたのですが、ジャンプ+は本誌に比べても連載に対する縛り付けが緩く隔週連載や月一更新の作品もあるため今までよりクオリティが絵、話共に格段と上がっています!

そして内容の方も叶恭弘さんが前々からやりやすいと言っていたブラック要素が強いものである一方、適度な入り込みやすさがあるため著者、読書ともに満足できる作品に仕上がっていると感じました!

ジャンプらしさというのは薄いかもしれませんが、圧倒的な面白さと画力があるので興味のある方はまずはジャンプ+で一話を見てみてください! きっとはまります!
そして、叶恭弘さんのファンで単行本はは買ったけどジャンプ+の方は見ていないという方はぜひ四話だけでも見てください! 冒頭のシーンがフルカラーで見られますw
これからが楽しみな作品なので、読んで損はないので是非ご一読を!

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
先月はスマホのアクセス制限がかかってしまい、なんでかなーとデータ通信のアプリで調べてみると、どうやら最近始まったジャンプ+の使い過ぎだったようです(ーー;)うーん…以外とジャンプ+には面白い漫画があるのにこうなると読むのを選ばないとなー(苦笑)

さて、そんなデータ通信量を気にしながら紹介するのは冲方丁さんの「マルドゥック・スクランブル」です!
冲方丁さんは1996年第一回スニーカー大賞を「黒い季節」で受賞しデビュー、その後ファンタジー、SFを中心に作品を発表し続け、本作で第24回日本SF大賞を受賞、さらに初めて手掛けた時代小説である「天地明察」で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞を受賞しました。
また、知っている方も多いと思いますが、冲方丁さんはアニメや漫画原作でも活躍されていて「蒼穹のファフナー」の脚本や「攻殻機動隊」「PSYCHO-PASS」のシリーズ構成、漫画原作ではアニメ化もされた「シュヴァリエ」、「ガーゴイル」などの原作を担当されています。

最近は時代小説の刊行が多いですが、冲方丁さんといえば緻密な設定・構成で描かれるファンタジーやSF作品の方が個人的には好きです。冲方丁さんはとにかく仕事を抱えている人なので自分の好きなファンタジー・SF作品が刊行されないのはちょっと寂しいです。

さて、話を戻してざっくりとしたあらすじ。
少女娼婦として生きてきた少女バロットは賭博師であるシェルに騙され殺されかけてしまう。
瀕死のバロットを救ったドクターと、委任事件担当官で、万能兵器の金色のネズミウフコックにスナークという電子機器を操る能力を与えられた少女はシェルに復讐をすべくシェルが過去に犯した事件を追っていくが、そこにかつてウフコックの相棒だったボイルドが現れ…とこんな感じです。

ジャンルは日本SF大賞受賞作なのでもちろんSF、サイバーパンク色が強い作品です。

この小説はとにかく設定が濃く、細かい言葉遊び的な部分や、戦闘シーンは冲方丁作品の中でも随一の出来です!

例えばバロットがスナークで電子機器を操るシーンは、本当に自分が電子機器を自由に操っている気分になるほどです。また、戦闘シーンも優れていてウフコックを自由に操りながら戦いバロットには本当に惚れ惚れとします。

また、上記あらすじの登場人物名でも分かるように「卵」に関する名前がつけられています。
これがまたうまく物語に絡んできて、読み進めていくうちに「あぁ、なるほどなー」と思わせてくれます。

さらに個人的なお気に入りのシーンは中盤のギャンブルシーンです。ブラックジャックや、ルーレットをバロットがプレイするのですが、これがまたよく考えこまれていてギャンブルものとしても充分楽しめるほどよく描写されています。

この作品は何種類か版が出ていてハードカバーで一冊のものや、旧装版がありますがハヤカワJA文庫から出ている全3巻の新装版がオススメです。

前日譚や短編集、漫画版やアニメなどもあり様々なスタイルでマルドゥックの世界を楽しめるのもこの作品の魅力です。小説を読むのが面倒という人には漫画版がオススメです。現在週間少年マガジンで「聲の形」を連載中の大今良時さんによってコミカライズされており、かなり良い出来となっています。

サイバーパンクの入門としてもオススメなので、興味のある方はぜひご一読を!

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 
明日はようやく土曜日ですw

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
今、金爆の「ローラの傷だらけ」って曲聴いているんですけど、笑いが止まりませんw なんだダブルオートロックローラってw 個人的に一番面白かったのはプリクラ晒すナツミという歌詞ですw まあ、確かにいるんですけどね、プリクラ晒す女の子(苦笑)

さて、今回紹介するのは古橋秀之さんの「冬の巨人」です!
古橋秀之さんは有名な金原瑞人のゼミ出身で、1995年に「ブラックロッド」で第2回電撃ゲーム小説大賞・大賞を受賞しデビュー、遅筆ながら数多くの名作を発表し続け、「ある日爆弾が落ちてきて」は最近世にも奇妙な物語で映像化されたりもしました。
また、創作集団GoRAの一員でもあります。

古橋秀之さんの作品は古本屋でもなかなか見つけられなくて、今までに読んだことがあるのは今作とある日爆弾が落ちてきてだけです。ブラックロッドってどこに売ってるんだろ…もう、Amazonしか無いのかな?

ちなみに、富士見L文庫はメディアワークス文庫や新潮文庫nexと同じく、ライトノベルと一般文芸の「中間小説」で、ターゲットは上記二つより女性向けです。雑感としては、中世欧州ものと、なんちゃって探偵系が多い気がします。

では、ざっくりとしたあらすじを。
千年にわたり、永遠の雪原を歩き続ける異形の巨人ミール、人々はミールの背中に都市を作り、巨人から放出される熱をエネルギーに生活していた。
主人公のオーリャはミールの研究をするディエーニンの助手として働いていた。
ある日、気球でミールを空から観測することになったオーリャは、空の上で一人の少女に出会う…と、こんな感じです。

ジャンルは終末世界ものとスチームパンク、それとボーイミーツガールを足した感じです。

最近流行りの巨人は出てきますが、駆逐したり立体起動装置は出てきません。作中の巨人は背中で人々が生活できるほど大きいです。

この作品では、雪に閉ざされた世界が描かれます。川端康成やその他の文豪が歴史上数多く描いてきた雪ですが、雪を描くということは、始まりか別れが描かれることが多く、この物語は前者が描かれます。

また、この世界では巨人のミールが世界の基準で、例えば暦は七昼夜に一歩進む巨人の歩みを基準として一年間は五十二歩となっており、また巨人から発生する熱を利用して人々は作物を育て、動力として使用しています。
スチームパンクはサイバーパンクより馴染みがないので、どういうものかイマイチわからないのですが、結構スチームパンクとしての基本が詰まっているのではないかと思います。

メインとなる登場人物は、主人公のオーリャと、ミールを研究するディエーニン博士、上位階級に属するジーニャ、そして、空で出会った少女レーナの四人です。

主人公のオーリャと、他の三人の関係がすごく良くて、上司としてのディエーニン、身分差のあるジーニャ、別世界の住人レーナ。この関係がわずかな描写に凝縮されています。

物語は短いながらも構成がしっかりとしていて、終わり行く世界とその希望が丁寧に描かれています。

200p程度の短い物語ですが、世界観や主人公の真っ直ぐさは素晴らしいです。また、富士見L文庫は女性向けですが、この作品は両性とも読みやすいと思います。

富士見L文庫ってまだ読んだことないな〜と思う方は是非ご一読を。

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 
明日は学校だε=ε=ε=ε=ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
今日はまた暑くなりましたねー、夜寝苦しくなりそうです(。-(ェ)-。 )

さて、今日紹介するのは荻野純さんの「γーガンマー」です!
荻野純さんは2009年にSQコミックグランプリ4月期において「伝説の存在になった少女」で審査員特別賞を受賞、さらに同賞の8月期で「夢見る少女と夢少女」で佳作を受賞、以後数作品読み切りを載せたのち、今作「γーガンマー」で連載デビューを果たし、VOMIC化もされました。

荻野純さんの作品は読み切りの頃からずっと追いかけていて、個人的には藤崎竜さんが原作を担当された「可能性世界を駆ける少女」がとても好きです。
もう一度読みたいですけど、単行本に収録されるかどうか…もし、どこかに収録されているなら教えてください(苦笑)

ざっくりとしたあらすじ。
過去に起きた宇宙人同士の戦争、それによりエイリアンの兵器による未知のエネルギーが地球に降り注ぎ、その影響を受けた人は常人にはない特殊な能力を得ました。
しかし、その能力を使い悪事に働く怪人や、エネルギーの影響から怪獣が出現するようになり、世界は荒廃していきました。
そんな中、悪事に働かず、弱い人々を守るヒーローが誕生し、悪と正義は拮抗していくことになります。
元ヒーローの北鹿酉里(ゆり)と、その姉の海鵬(みゆき)は地球防衛軍相談課に所属し、日々ヒーロー達の悩みに耳を傾けている…とこんな感じです。

一応主人公というか、ダブルヒロインの酉里と海鵬は地球防衛軍の相談課という部署に所属していますが、話が進むにつれて相談課の要素は希薄化します(泣)
基本的にはヒーローとしての力を持たない姉妹と、ヒーロー達の交流を描くというのが一つの流れとなっています。

それでは、主要な登場人物の紹介。

まずは北鹿酉里、かつては地球最強のヒーローでしたが、今はヒーローとしての能力を失い、元ヒーローであることを生かしてヒーロー達の相談にのっています。
15歳ですが、身長が142cmとかなり小柄です。ちなみに僕が一番好きなキャラです。

続いて姉の海鵬、妹の酉里と違いごくごく普通のの人ですが、妹を守るために地球防衛軍に所属するなど、妹思い、もとい重度のシスコンです。
ちなみにHカップだそうですw

最後に下岡光、海鵬と同学年でライトブライトという光を操る能力を持つヒーローとして、日々街の平和を守っています。


そして、ヒーローとなった姿がこちら↓
な、なんかエロいですね(苦笑)でも、戦う姿は凛々しいです。

基本的には、上記三人のキャラが中心となり物語は進行します。

この作品はすごく細かいところまで作りこまれた作品です。
ヒーローのスーツや、武器、怪獣が出現する理由、ヒーローと一般人の関わり、名前やヒーローの能力に至るまで、全てが作品を面白くする要素てして互いを補完しあっています。

例えば、他のヒーローものだと、案外見過ごされてしまう一般人とヒーローの関係性。これの描き方が、特に秀逸で、日常のさりげない描写、戦いの最中に愛する人を思う瞬間、ヒーローとして大切な人を思うが故の葛藤。気づかなければ読み過ごしてしまう、些細な描写がただ戦うだけではないヒーローものとして、作品を面白くしています。

また、キャラごとに荻野さんはテーマ曲をつけていたりするので、作品を読んだ後でそれを聴くとさらにキャラへの愛情がわきます。僕的には海鵬のテーマ曲のtacicaさんのウソツキズナミダはとてもキャラとマッチしていて、その曲を聴くことによって彼女が何を考えているのかが、手に取るようにわかったような気がしました。

この作品は現在地四巻まで刊行されており、物語は二巻から加速します。とりあえず二巻まで読んでみて、気に入ったら続きを買う、という風にするといいかもしれません。

それではこの辺りで(≧(エ)≦。) 




どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
最近は文化祭の準備で忙しくて、勉強も忙しくて、積み本はどんどん増えて、とにかく大変です! 一日が30時間くらい欲しいです(苦笑)

さて、今回紹介するのは、籐真千歳さんの「スワロウテイル人工少女販売処」です!

前回の記事で著者紹介を書きましたので、著者紹介は割愛します。

えっと、まず一つ注意してもらいたいのが、僕が持っているこの本は旧装版で、現在本屋やAmazonなどで取り扱っているものは、旧装版よりも表紙のイラストが大きいです。なので、イラストが大きい方がいいという方はきちんと確認して買う事をオススメします。

ざっくりとしたあらすじ。
〈種のアポトーシス〉という病気の蔓延により、男女の共生ができなくなった感染者は関東湾に浮かぶ〈浮島(メガ・フロート)〉で、〈人工妖精(フィギア)〉と呼ばれる人を模したロボットと暮らしていました。
人工妖精の揚羽は死んだ人工妖精の心を読む能力を使い、自警団の曽田陽平と連続殺人犯の〈傘持ち(アンブレラ)〉を追っていました。被害者の男性が全員子宮を持つという、不可解な事件は後に浮島の自治区を左右する大事件に発展し…とこんな感じです。

ジャンルはがっつりSFで、サイバーパンクの要素がかなり強いです。

メガ・フロートや、人外(無機物かつ、人型)が人間と共に生存しているというのは、サイバーパンクではよくあるギミックですが、この二つは籐真千歳さんによりかなりアレンジされています。

まず、メガ・フロートのほうですが、〈種のアポトーシス〉という病気で男女が共生できないので、男性側と女性側で区切られています。一見単純な設定に見えるかもしれませんが、この設定のおかげで、人工妖精という設定が生きるように工夫が施されています。

人工妖精は男性側では女性、女性側では男性に設定されます。これは〈種のアポトーシス〉によって異性との交際が不可になっているからです。そして、異性がロボットなので、どんな人工妖精も可愛く、もしくはかっこ良く作られます。ある種のユートピア的な部分を、このよくあるような設定で、見せているところはすごいと思います。

そして、人工妖精の方ですが、先ほどはロボットという言い方をしましたが、実は〈蝶型微細機械群体(マイクロマシン・セル)〉という機械が多数集まって構成されています。
人工妖精は蝶型微細機械群体によって作られ、死ぬと蝶型微細機械群体に戻ります。この、人工妖精が死ぬ瞬間、蝶型の機械に戻るというのが、ものすごく切なくて、儚く、そして綺麗でもあります。この人工妖精をただのロボットにしなかったのも、この設定ありきではないかと思います。

主要な登場人物の紹介です。

まずは人工妖精の揚羽、黒づくめの服装に黒いナースキャップを身につけ、髪も人工妖精の背についている翼も黒です。
容姿も優れてはいるはずですが、自己評価は低いです。前述の心を読む力〈口寄せ(サルベージ)〉や、人体の急所を正確に見抜く力を持ちます。他の人工妖精とは、少々異なった過去を持ちます。

次に曽田陽平。
男性側自治区の自警団に所属する30後半の男、過去に揚羽と対立した経緯があり、それからは共に事件を追う間柄となります。
過去に妻を亡くしていて、事件を追う過程でも、その記憶に苦しめられたりします。

最後に詩藤鏡子、ひきこもりで廃人、外見は小学生ほど。
揚羽を毒舌でイジメますが、人工妖精のタイプの一つである火気質の発見者でも、あり凄腕の技術者です。下着一枚に白衣というなかなかアグレッシブな服装をしています(苦笑)

他にも魅力的な登場人物人部は多数いますが、ちょっと多すぎるので、今作の中心人物といえる三人を書きました。

この「スワロウテイル人工少女販売処」はシリーズとなっており、全四巻で完結済みです。文庫のわりには一冊1000円近くとお高めですが、他のサイバーパンクとは一線を画す面白い設定がたっぷり詰まっているので、ぜひご一読を。
また、世界観を一部共有している「θ 11番ホームの妖精」も合わせてどうぞ

「θ 11番ホームの妖精 鏡仕掛けの乙女たち」の紹介↓


それではこの辺りで(≧(エ)≦。) 

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