カテゴリ: ミステリ・サスペンス

どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回紹介するのは界達かたるさんの

十五の春と、十六夜の花 -結びたくて結ばれない、ふたつの恋-

です!
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ストーリー A
内容は、ヤンデレな幼馴染・三城紗弥花の過剰なスキンシップに困りながらも日々楽しい高校生活を送る國枝春季。そんなある日、クラスメイトの千崎優紀にひょんなことをきっかけにキスを迫られる。その様子を紗弥花に目撃されて怒られてしまう。誤解を解こうとした翌日、なんと紗弥花は2人に分裂していた⁉︎さらに優紀は男の子に⁉︎相次ぐ怪現象を解決するため春季は優紀の暮らす窟花院の枯れない彼岸花の伝承との関係を疑うが…とこんな感じです!

〜ヤンデレ幼馴染が分裂したら?〜

界達さんの新作!久しぶりに応援している作家さんの、それも同じ96年生まれの界達さんの作品が読めて嬉しいです。今作はある寺院にまつわる伝承と怪現象、そして恋愛を組み合わせたお話でしたね。とても楽しく読ませていただきました!面白かったです!
まず序盤。春季と紗弥花の日常が描かれます。ヤンヤンデレデレな紗弥花に振り回される春季は非常に良いですね。普段はあんなにべったりなのに春季がちょっとでも他の女の子と仲良くするとヤンデレが発動して…東日本ヤンデレヒロイン推進委員会首都圏特別顧問の僕も納得のヤンデレっぷりです。そして物語はクラスメイトの優紀とのキス未遂から動き始めます。優紀とキスしようとした春季に怒り心頭の紗弥花。そんな紗弥花に謝ろうとするもなんと彼女は翌日2人に分裂。さらには昨日キスされそうになった優紀が男の子に…ヤンデレヒロインが増殖するのは非常に良いですね…このシチュエーションめちゃ好きです。奇妙な現象を解決するために春季は窟花院という優紀の家であり、彼岸花の伝承が残る寺院を訪れます。ここで優紀の母から伝承を聞きそれをヒントに2人の問題を解決しようとします。伝承のお話は時代背景とかもよく作り込まれていてすごくよかったですね。ここからはミステリ要素も多分に含まれるので詳しくは語れませんが伝奇ものっぽさとミステリと恋愛が見事に融合して問題をしっかり解決していく過程はすごく面白かったですね!ラストもグッド!最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!


キャラ A
春季は紗弥花に振り回されながらも、彼女のために動けるのがよかったですね。紗弥花はいいヤンデレっぷりでヤンデレ欲をしっかり満たしてくれました!ヤンデレしか勝たん!優紀も性別が変わるという怪現象に見舞われながらも女の子の姿、男の子の姿どちらでも魅力たっぷりでした!

最後に
伝奇とミステリと恋愛をうまく噛み合わせた作品でした!綺麗に終わっているので1巻完結ですかね?界達さんの作品は好きなのでまた近いうちに読みたいです!新作待ってます!

どんな人にオススメか?
伝奇やミステリが好きな方は!ヤンデレヒロインも魅力的で恋愛方面もしっかり味わえます!1冊で綺麗に終わっているので読みやすいと思います!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

十五の春と、十六夜の花 -結びたくて結ばれない、ふたつの恋-



著者

界達かたる



レーベル

講談社ラノベ文庫


ISBN

978-4-06-530218-7

表紙の画像は「版元ドットコム」様より



どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回紹介するのは宮田眞砂さんの

ビブリオフィリアの乙女たち

です!
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図書部員の本居文詠は本を読むことが大好きでコミュニケーションが苦手な女の子。彼女は本を読むことで誰かの記憶を読み取ることができるサイコメトリーの持ち主だった。そんな彼女は文字の読み書きに障害のあるディスレクシアの女の子・花菱花奏に物語を朗読することで読み取った記憶に関する謎を解いてもらっていた。ある日、文詠は図書館で黒いコートの男に撃ち殺される私という謎の記憶を読み取る。果たして黒いコートの男に殺される記憶を幻視したのは誰なのか。文詠は花奏と共に事件の真相に迫るが…

宮田眞砂さんの新作。前作「夢の国から目覚めても」が素晴らしい百合だったので新作すごく楽しみにしていました。今作は森鴎外の「舞姫」と宮沢賢治の作品、とりわけ「春と修羅」がキーとなる学園ミステリ。文詠と花奏の関係性も素晴らしく楽しく読ませていただきました。面白かったです。

物語は「舞姫」を読んで文詠が見た記憶について紐解いていくお話から始まります。本から他人の記憶を読み取る文詠とディスクレシアの花奏。見た目も性格も正反対な2人が本を通して事件を追うときだけはその凹凸がしっかりとハマり謎を紐解いていく過程は読んでいてワクワクします。

その後も物語は本と記憶を軸に謎を解くというスタイルで進められていきます。ミステリということもあり物語についてどこまで語って良いか見極めが非常に難しいところですが、「舞姫」や宮沢賢治作品をただ題材とするだけではなく作中で意味のある物語として取り込んで一体化させているのはすごいの一言。登場人物たちの物語にしっかりと森鴎外や宮沢賢治が絡んできます。

文詠と花奏の関係も非常に良かったです。文詠にとって花奏はキラキラして遠い存在だけど自分がいなければ本を、物語を楽しめない存在で必要だと思っている。でも時折花奏にとって自分は必要ないのではないかと感じる時がある。一方で花奏にとっての文詠は…これだけ近くにいるのに伝わらない想いがあるという関係に百合を感じました。

物語は中盤から黒いコートの男と撃ち殺される私に関する記憶を巡る謎を追う話へ。事件の背景を宮沢賢治作品に絡め、文詠と花奏の等身大の行動力で真相まで辿り着く過程には引き込まれました。エピローグもこの作品にとってこれ以上ないものでしたね。

文学作品がキーとなる素晴らしい学園ミステリでした。文詠と花奏の関係性も百合好きとしては非常に良かったです。気になったかたはぜひご一読を。


それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

ビブリオフィリアの乙女たち



著者

宮田眞砂



レーベル

星海社FICTHIONS


ISBN

978-4-06-529706-3

表紙の画像は「版元ドットコム」様より



どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回紹介するのは綾里けいしさんの

偏愛執事の悪魔ルポ

です!
⚠︎ネタバレはしていないつもりですが、ミステリ要素がある作品なのでご注意を
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内容は、心酔する春風家の琴音の従者として働いている悪魔の夜助。犯罪被災体質のせいでいつも事件に巻き込まれる彼女を守るべく夜助は悪魔的な解決策を考えるが、いつも琴音が事件を解決してしまい…

綾里けいしさんの新作。講談社タイガからはちょっと意外でしたね。タイトルの通りちょっとかなり愛が重たい悪魔で執事の夜助が犯罪被災体質のせいで事件に巻き込まれる琴音と繰り広げるラブコメ?とミステリでした。面白かったです。

物語は短編というより掌編くらいの短いお話7話で進んでいきます。基本的には夜助と琴音のいちゃいちゃ(語弊ありな偏愛ラブコメ)と事件の発生と解決…という流れでテンポがいいのでサクサクと読めてページを捲る手が止まりません。

夜助の偏愛っぷりはすごかったですね…意味がわからないとおもうんですけど琴音の家具になるんですよ。「は?」って思った方正解です。本当に意味わからないですよね…そんな夜助のことを「まあまあ、うふふ」で受け入れちゃう琴音もまたすごい。懐の深いご主人様です。

ミステリ部分は定番ネタをからおっというものまであって楽しく読めましたね。ここもお決まりの流れがあって最初に夜助が推理をして琴音さんのターンという形式で進んでいきます。夜助のまさに悪魔的ともいうべき推理と琴音の超天使的ともいうべき推理の組み合わせは見ていて楽しかったですね。

ラストのエピローグもすごく良かったです。というかエピローグが1番好きまでありました。この2人のやりとりは最後まで見ていて飽きなかったです。続きがあるならぜひ読みたい作品です。

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

偏愛執事の悪魔ルポ


著者

綾里けいし


レーベル

講談社タイガ


ISBN

978-4-06-528011-9

表紙の画像は「版元ドットコム」様より


どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回紹介するのは杉井光さんの

この恋が壊れるまで夏が終わらない

です!
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12時間だけ時間を遡る能力を持った柚木啓太は図書委員の先輩・久米沢純香に淡い恋心を抱いていた。些細な日常の中で徐々に純香への恋心を募らせていく。夏休みの最終日、純香が凄惨な死体として発見されたことをきっかけに、啓太は時を遡る力を使って純香を助けるために奔走するが…

杉井光さんの新作。一般文芸・キャラ文芸からは久しぶりの新作になりますね。昔講談社タイガからでた「蓮見律子の推理交響楽」以来ですかね。杉井光さんのミステリはこれまで「神様のメモ帳」「生徒会探偵キリカ」などなどいくつも読んできましたが、鮮烈さという意味ではこの作品が1番でした。面白かったです。

序盤。啓太の能力と純香への恋心が語られます。啓太の一人称は杉井光さんの作品をこれまで読んだことがある方なら知っているという語りである意味安心感がありますね。そして純香先輩への恋愛感情もまた杉井光さんらしい卑屈さと純粋な憧れが入り混じったもので、あぁ杉井光さんの作品を読んでるなという感じがします。

そして語られる啓太の時を巻き戻す能力。12時間前の時間に戻れる能力を使い日常に起きた悲劇をやり直す。能力に対する考え方とかバタフライ効果の話とか、主人公の力を知りながら彼の能力に対するスタンスをしれるのがよかったですね。

物語は中盤までは主人公と純香を中心として青春ものとして進んでいきます。純香に憧れて同じ図書委員、同じ美術部に入部した啓太。しかし憧れだけではなくて、ちゃんと図書委員としても美術部員としても活動する。啓太の絵がとても上手いと語られるので卑屈じゃない啓太の目線ではない視点で見て見たかったですね。

そして物語は動き出します。啓太が純香の秘密を知り、そして夏休みの最終日に純香が殺される。純香を救うために何度も時を巻き戻し、犯人を探す…ミステリということもあり決定的なネタバレになってしまうので詳しくは話せませんが、啓太の足掻き、殺人の真実、そしてラスト。どれもあまりに完璧で手に汗握りました。切なくも悲しい読後感は大満足の一言。素晴らしい作品でした。

切ない一夏の青春ミステリが読みたい方はぜひ。オススメです。

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

この恋が壊れるまで夏が終わらない



著者

杉井光


レーベル


新潮文庫nex

ISBN

978-4-10-180237-4

表紙の画像は「版元ドットコム」様より



どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回紹介するのはなみあとさんの

占い師オリハシの嘘

です!

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カリスマ占い師のオリハシこと折橋紗枝。彼女は度々失踪するため妹の奏が代役を務めていた。奏は想い人であり紗枝の大学時代からの腐れ縁でオカルト雑誌の記者・修二と共に依頼者の悩みを解決することに。しかしやってくるのはなぜかオカルト絡みの依頼ばかり。奏は修二と共にオカルトの解決に挑むが…

大好きななみあとさんの新作。「宝石吐きのおんなのこ」「うちの作家は推理ができない」と好きな作品を執筆されている作家さんなので新作を発売されると聞いてとても楽しみにしてました。今作は偏愛的?な奏が修二と共にオカルトな事件に挑むミステリでした。面白かったです。

物語は連作短編形式で進められます。失踪した姉に変わりカリスマ占い師オリハシとして活動する奏。彼女は大好きな修二と共にオカルトな事件を解決していきます。奏はちょっとかなり変わった大学生の女の子でしたね。甘いものが好きだったり、修二に恋する乙女だったり…と普段の様子は普通なのですが時折見せる偏愛っぷりが…でも恋する乙女は最強ですね。

ミステリということで個々のお話については詳しく語れないのですが…各話のオカルトめいた事件を解決まで導く過程がすごく良かったですね。占い師オリハシとして依頼者の話を聞いて、オカルトの原因を修二と共に突き止めて、占い師オリハシの言葉として依頼者に答えを伝えて事件を解決させる。オカルトを解決するだけではなくて、占い師として依頼者に答えを伝えるというのがこの作品最大の魅力ですね。

登場人物も先に話した奏だけではなくオカルト雑誌の記者である修二、奏の大学の友人である拝郷、占い師オリハシの力を頼りにくる公安の左々川といった面々も魅了的でしたね。奏を通した彼らのやりとりは本当に楽しくていつまでも見ていたいです。

奏と修二のラブコメ?&オカルトにまつわる謎を解決するミステリとして楽しく読ませていただきました。気になった方は。


それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

占い師オリハシの嘘



著者

なみあと



レーベル

講談社タイガ

ISBN

978-4-06-527655-6
表紙の画像は「版元ドットコム」様より


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