カテゴリ: セカイ系

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
最近金遣いが荒いです(苦笑)財布から野口さんが消える消える。そして時々一葉さんも…バイトで稼げ! はい、そうします( ̄^ ̄)ゞ

さて、今回紹介するのは秋山瑞人さんの「イリヤの空、UFOの夏」です!
秋山瑞人さんは先日「猫の地球儀」を紹介したのでそちらもどうぞ↓

えっと、最近ライトノベルを読み始めた方は知りもしないでしょうが、この作品はハルヒと並びライトノベル史上最高傑作とされています。もちろん個人的にもそう思いますし、本当に面白い作品です!

ざっくりとしたあらすじ。
6月24日は全世界的にUFOの日。
新聞部に所属する浅羽直之は部長のそんな発言からUFOの夏が始まるとは思いもしなかった。夏休みほぼ全てをUFOの張り込みに消費することになった浅羽は、夏休みの最後の日にせめてもの思い出づくりに、夜、学校プールに忍びこむ。しかし、プールには手首に金属の球体をつけた少女がいて…とこんな感じです!

ジャンルはセカイ系。もう、セカイ系としか言いようがないですよね(苦笑)

とにかくイリヤを読んだことがない人に言いたいことは読め! 面白いから!です! 何がどう面白いとか、そんな言葉すらこの作品を前にすれば陳腐です。だって理屈抜きで面白いんですから!

この作品は2001年に発売され完結済みの作品ながら、未だに大きな書店にいけば新刊で置いてあるという作品です。ライトノベルを読む方はわかると思いますが、そんな作品はこの作品かハルヒくらいしかありません。しかも、ハルヒとは違いテレビアニメ化し社会現象になっているわけでもなく、ハルヒより古いにも関わらずです。もう、どれだけすごい作品かわかりますよね?

ストーリーは謎の美少女伊里野加奈と主人公浅羽直之が微妙な距離感を、縮めながら青春を送るものになっています。しかし! この作品はセカイ系! イリヤは浅羽の知らないところで、何かと戦っています。浅羽はイリヤの力になりたいけど、なれない。そのもどかしさが半端なくいいです! 

色々言われますが、個人的に好きなシーンは浅羽がイリヤを連れて逃避行をするところですね。中学生として、現実のつらさを痛感しながらイリヤをなんとしてでも守ろうとする浅羽は読者として憧れました!

この作品は全四巻完結済みです。とにかく面白いので騙されたと思って読んでみてください! 漫画版やOVA版もありますが、この作品に限っては原作から読むことを強く勧めます!

最後に読んだことのある方に向けて言うと、ラストシーンは個人的にハッピーエンド派です。仲間はいるでしょうか?

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 
明日はこのブログのタイトルの元になった作品を紹介します!


どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
ブログ一周年が地味に迫ってますが、平常運転でお届けします…

さて、今回紹介するのは海猫沢めろんさんの「左巻キ式ラストリゾート」です!
海猫沢めろんさんは「全滅脳フューチャー」や「零式」などで有名な文筆家の方で、多方面で活躍されている方です。少し前にはダ・ヴィンチに小説を載せていたので、知っている方も多いのではないでしょうか?

ざっくりとしたあらすじ。
目覚めた僕は少女たちが暮らす見知らぬ学園にいた。僕が現れたのと時同じくして、トーチイーターと名乗る者による強姦事件が発生する。犯人を捜すために僕は立ち上がるが、逆に犯人と疑われてしまい…とこんな感じです!

ジャンルはセカイ系。エロ、グロ、ミステリ要素も含まれています。

⚠︎特に表記はありませんが、過激な描写があるので読む時は注意してください! また、下の画像に若干のネタバレを含みます!

この作品は下記のフォントいじりで注目されがちですが、とにかく面白いです! これを仮にライトノベルにカテゴリするなら個人的に「イリヤの空、UFOの夏」「キーリ」に並ぶ面白さです!

最初の80pはとにかくエロくて「なんだよこれ?」と思うはずです。しかし、読み進めてみてください。鮮烈なグロ描写、ミステリとしての完成度の高さ、僕の正体、学園の謎…これらがひたすら読者を魅力していきます! 

あと、この作品はかなり前衛的な試みがなされています。それがフォントいじりをはじめとした、限界の文字表現です!

おそらくこれ単体で見ればなんだと思うはずです。しかし、本編を読み進めていく中でこれを読めば必ず表現に圧倒されます!

そして、ラストがずるいです。正直泣きました。ミステリ部分を解決して、僕が一歩踏み出す。前半が前半だけに落差がすごくて、半端なく感動しました! ラストページの挿絵も最高です! 

フォントいじりばかりが注目されがちですが、セカイ系作品として傑作と言って過言ではない出来です! 奇作、怪作やセカイ系作品が読みたい方はぜひご一読を!

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
そろそろこのブログも一周年です! 明日死ぬかも知れないですし、喜ぶのは早いですが(苦笑)頑張って一周年になる二週間後まで更新を続けたいです!

さて、今回はそろそろブログが一周年ということで、一年近くずっとほったらかしにしておいたセカイ系についての考察をします!前回の記事はこちら↓

また、前回はセカイ系の行方を書くと言いましたが、この一年でセカイ系を取り巻く状況が変わってきてしまったので、それは次回にします。今回はどこまでがセカイ系か、という話を中心にお話します。

まず、軽く復習から。
僕は前回の記事で、セカイ系の定義を
主人公とヒロインの物語のために他の要素を極限まで減らしたある種閉鎖的な物語としました。この考えは今でも変わっていないですし、今後も滅多なことでは変えません。この定義を中心にお話を進めていきます。

最近になって初期のセカイ系の作品を彷彿とさせる作品がいくつか出てきました。
・idーインスタント・バレットー
・クズと金貨のクオリディア
・ハロー・ワールド(一巻)
・一ナノ秒のリリス
・放課後ゲームフレンド
ここ一年、セカイ系が好きな僕が「これはセカイ系だろう」と認めた作品です。特に一ナノ秒のリリスは、個人的にイリヤと双肩を並べると言っても過言ではないと思っています。

ライトノベルが中心ですが、セカイ系自体ライトノベルを中心に発展したジャンルなので、これは仕方ないでしょうか?

さて、本題です。
どこからどこまでがセカイ系でしょうか?
もちろん僕の定義を利用して、振り分けることは簡単です。しかし、定義に近くてもこれはセカイ系ではないという作品といくつかあります。それにスポットを当ててさらに解説していきます。

・エアリセ
ノゲノラで有名な榎宮祐さんの連載デビュー作です。昔紹介記事も書いたので、そちらもどうぞ
僕の中では、セカイ系にもっとも近い作品です。どういう作品かは上の紹介記事を読んでいただければ、大体わかります。どうしてこれがセカイ系ではないか、上の記事だけでは疑問に思う方も多いと思います。しかし、決定的に違う部分があります。それは閉鎖的でないところです。セカイ系は閉鎖的でなければなりません。いくら君と僕の関係、主人公とヒロインの物語に終始していても、物語が仮想、宇宙など、手に届かない場所に行ってはなりません。

・All you need is kill
⚠︎上記は漫画版。
ハリウッド映画にもなった有名なライトノベルです。この作品はループを続ける主人公が、そのループからの脱出を目指す作品です。
ループする世界というのは同じ世界をひたすら繰り返し、非常に閉鎖的です。では、どうしてこれがセカイ系ではないのでしょうか?それは主人公とヒロインの物語、君と僕の関係が皆無だからです! ヒロインは主人公がループを脱出する上での要素でしかなく、障害ですらあります。この作品をセカイ系とは言えません。

・ミサイルとプランクトン
紹介記事書いたので、そちらもどうぞ↓
こちらは若干ネタバレを含むかもしれないです(^_^;)
この作品はセカイ系と他の人に言われたら納得するしかありません。それくらいセカイ系作品に近いです。
しかし、セカイ系作品と違う決定的な部分が主人公が女性(主に女性主人公視点で話が進む)ことと、群像劇だということです! セカイ系はモヤモヤ悩む主人公、少年が醍醐味です! なので、こんなにイケメンな男はセカイ系にはいりません!これはセカイ系ではありません。

以上の三つの作品を中心にセカイ系の線引きを説明しましたが、最近のセカイ系作品として紹介した作品はとりあえず僕の定義には収まっています。一応僕の定義に収まるのはこれ、収まらないのはこれ、ということがわかっていただけたと思うので、今回はこれで締めくくります!

セカイ系作品はとても魅力的です! しかし、はっきりとした定義がなく、青春ものや恋愛ものにカウントされがちです!なので、これからもセカイ系の記事に書くので、よろしければ読んでみてください!

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
今日は久しぶりに親とスタバでコーヒー飲みながら読書してました! たまにスタバで読書をするのですが、やっぱりいいですね。僕も両親も本はかなり読みますが、一緒に読書することはあまりないので貴重な時間です。

さて、今回紹介するのは瀬尾順さんの「一ナノ秒のリリス」です!51N8tjKPoSL

瀬尾順さんは「サツコイ」や「Clover day's」で有名なシナリオライターさんらしいですが、例のごとくシナリオライターには疎いのでどれだけすごいのかわかりません(^_^;) また、今作のイラストを担当してるイラストレーターの風見春樹さんとはゲームの方でタッグを組んでいるようです。

ざっくりしたあらすじ。
ある夏の暑い日。主人公の赤羽一希が立ち寄ったいつものコンビニは血の海だった。そして、死体の中に座りこむ一人の少女がいた。美しい黒髪と青い瞳を持つその少女リリスと成り行きで少女を追う兵士たちから逃げることになるが、逃走に失敗しリリスは連れ去られてしまう。
しかし、翌日転校生としてリリスが一希のクラスに編入してきて…とこんな感じです!

ジャンルはがっつりセカイ系ですね。帯やあらすじには疾走系ボーイ・ミーツ・ガールとか書いてありますが、これはセカイ系でしょう。

まず、一つ言いたいことは
セカイ系作品としては五本の指に入る面白さです!
セカイ系を詳しい人向けに言うならイリヤ四巻分をギュッと濃縮した感じです!

まず、二人の出会いがいいですよね。まさに偶然の出会いから始まり、二人の逃走までの流れが鮮やかです。また、イリヤでの例えになってしまいますが、ちょうどプールに侵入した場面が20pちょっとでピッタリ収まりように描かれています。

その後のリリスが徐々に心を開いていき、日常から再び非日常へと残酷にも戻される過程がスピーディに進みます。シナリオライターの方はときどき説明がなさすぎて何がなんだかわからなくなるような方もいるのですが、舞台が現代なので余計な描写を入れずにテンポよくお話が進んでいきました。

そして、最後のシーンですよね。これもイリヤ的展開でハッピーエンドかバッドエンドかはたまたトゥルーエンドかを委ねるかのような展開は久しぶりにライトノベルで泣きそうになりました。最後の一言は反則ですよ。リリス可愛すぎますよ…本当にズルいラストでした。

戦う少女、日常から非日常、主人公とヒロインの逃亡劇、甘く切ない二人の関係、そして委ねるラスト。青春ものやセカイ系を読みたい方にはオススメです。キリよく終わっているので、一巻完結となるでしょうし、これから間違いなくセカイ系の名作の一つになると思うのでぜひご一読を!

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 


どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
今日はいつも行っている本屋に行ったんですが、正月営業で午後からしかお店がやっていなくて午前中に本屋を訪れた僕は二度手間を強いられました…がっかり…

さて、新年最初の本の紹介は赤坂アカさんの「id インスタントバレット」です!
赤坂アカさんはボーカロイドの「IA」のキャラデザをしたことで有名なイラストレーターで、その他ライトノベルの挿絵や杉井光さんの「さよならピアノソナタ」のコミカライズでも有名な方です。

ざっくりとしたあらすじ。
主人公深瀬クロは成績優秀ながらも人々に嫌われ、1人アニメや漫画を嗜み、喧嘩をする毎日を送っていた。
そんなクロはクリスマスの日、町で不思議な女の子と出会う。運命に選ばれたと声高々に叫ぶ彼女に連れられクロは彼女とともに敵を追うが、それはクロの日常を大きく動かす発端でしかなく…とこんな感じです!

ジャンルはボーイ・ミーツ・ガール3割にセカイ系5割、ダークファンタジー2割といった感じです。

主な登場人物の紹介。
まずは主人公深瀬クロ。辛い過去を抱えながらも、人々に嫌われアニメや漫画を趣味とし、売られた喧嘩はひたすら買うような昨今珍しいタイプの主人公です。

次は姫浦瀬良。成績優秀どころか常にテストで満点を取り続けていて、その上身体能力も抜群ながら、漫画やアニメの影響で中二病になっているという不思議系ヒロインです。

次は十色といろは。イマジナリーフレンドとしてクロを支える女の子です。
右が十色、左がいろはです。

最後は魔女。クロと瀬良の前に突然現れては色々ヒントを残していく謎の存在です。

主にこの5人と、タイトルにもあるインスタントバレット(魔法)の持ち主が中心となって物語は進んでいきます!

1巻のサブタイトルにもあるようにこの作品はジャンル分けすればボーイ・ミーツ・ガールに入ると思いますが、個人的にはセカイ系の要素も強いと思います。まあ、主人公が力を持っているから違うという方も結構いると思いますが、主人公とヒロインの関係が世界の運命に直結したり、閉鎖的な部分はかなりセカイ系的要素を感じます。

あと、この作品構成がすごくいいんですよね。内容が特別濃いわけじゃないんですが、それを補って余るほど画面の見せ方と話の組み立て方がうまいです。特に1巻は2段オチをうまく利用していて、かなり好感が持てます!

それにインスタントバレット(魔法)のギミックがすごくいいです。普通魔法って直接的でも間接的でも誰かに与えられるものとして描かれることがすごく多いんですが、これは自ら発現させるタイプなんですよね。しかもそのトリガーが「破壊衝動」という思春期の男女にとって共感しやすいものとなっています。

また、ベタやトーンをあまり使わない描き方も最近の漫画家さんでは見なくなってきたのでそう言った絵をみたいという方にもオススメです。作品の雰囲気にピッタリ合っています。

この作品は現在3巻まで発売中です。どうやら4巻で終わってしまうようですが、初のオリジナル作品とは思えないほど素晴らしい作品なので、少しダークなボーイ・ミーツ・ガールやセカイ系要素を含んだ作品が読みたい方にはオススメです!

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 

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