どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回感想を書いていくのは砂村かいりさんの

潔癖症故になかなか異性との関係を進められない27歳のOL・木南紗子。彼女はある日、友達を飲んだ帰りにお店に自宅の鍵を忘れてきてしまう。部屋に入れずに途方にくれていると、隣室の男性・琴引と出会う。泊めてくれるという琴引の提案を思い切って受けると、潔癖症の自分でも琴引に惹かれていることを自覚する。それ以降時々会話するようになった2人の距離は徐々に縮まるが…
砂村かいりさんのデビュー作!KADOKAWAから発売された作品を創元文芸文庫で文庫化したものになります。実は発売当初くらいには購入していたのですが、なかなか読む分きりがつかずに今になってしまいました。純愛な恋愛小説として楽しく拝読させていただきました。面白かったです。
まずは木南の日常や彼女についてが描かれていきます。27歳のOLでコールセンター勤務。仕事は順調なものの、潔癖症ゆえに男性との恋愛関係がなかなか進展しない。高校生活の最後に初体験こそ済ませているが、それはどこか義務的なもので社会人になってからは…
28歳社畜男性の私にはなかなか生々しいとも思える木南の日常や初体験のエピソードは正直少し引き気味に読んでいました。序盤イマイチ乗り切れなかった理由の一つはここです。
そしてもう一つイマイチ乗り切れなかったシーンの一つである木南がアパートの隣室に住む琴引の家へのお泊まりエピソードが描かれます。確かに琴引はイケメンでちゃんと紳士的な振る舞いをしていますが、除菌スプレーを持ち歩くほど潔癖症な木南がネットカフェやビジネスホテル、友達の家に泊めてもらうよりも優先してほぼ初対面の男性の家に泊まるか?と純粋な疑問がありました。とはいえ、ここで木南が琴引の家に止まらないと物語は進まないのですが…
以降は木南と琴引が惹かれ合う関係が描かれていきます。琴引にとって恋敵となる木南の初体験の相手・久米が登場して一波乱も二波乱もあったり、木南の親友である美冬と彼女の彼氏に関して問題が起こったり…そんなサイドエピソードの中で、木南が自分の潔癖を忘れてしまうほどに琴引に惹かれ、琴引もまた木南に惹かれていく過程が描かれていきます。2人がアパートの壁一枚を隔てて少しだけ不器用に距離を縮めあう。そんな2人の姿がよかったです。
個人的に印象に残ったのが木南と琴引が一緒に美冬の彼氏である舞台役者の演劇を見に行くシーン。こういう感性が一致する瞬間が、恋愛の一つ醍醐味的なところありますよね。
この作品のもう一つ好きなところはアパートたまゆらに住む個性的な住人たちです。いつもカレーを作っていて、時々住人に振る舞う府川さん。シングルマザーな佐藤さんとその息子であるマナトくん。木南のもう1人の隣人であるちょっと怪しい女性・多田…個性的な住人たちは決して出番は多くないものの印象に残るシーンが多く、この作品のタイトルである「アパートたまゆら」をよく表していると感じました。
木南と琴引の恋は終始純愛で混じり気がなく、最初の28歳男性読者である私の個人的なハードルの高さを除けば総じて読んでいて楽しい恋愛小説でした。また砂村さんの作品を読んでみたいと思います。オススメです。
それではこの辺で(≧(エ)≦。)
さて、今回感想を書いていくのは砂村かいりさんの
「アパートたまゆら」
です!
☆感想☆
潔癖症故になかなか異性との関係を進められない27歳のOL・木南紗子。彼女はある日、友達を飲んだ帰りにお店に自宅の鍵を忘れてきてしまう。部屋に入れずに途方にくれていると、隣室の男性・琴引と出会う。泊めてくれるという琴引の提案を思い切って受けると、潔癖症の自分でも琴引に惹かれていることを自覚する。それ以降時々会話するようになった2人の距離は徐々に縮まるが…砂村かいりさんのデビュー作!KADOKAWAから発売された作品を創元文芸文庫で文庫化したものになります。実は発売当初くらいには購入していたのですが、なかなか読む分きりがつかずに今になってしまいました。純愛な恋愛小説として楽しく拝読させていただきました。面白かったです。
まずは木南の日常や彼女についてが描かれていきます。27歳のOLでコールセンター勤務。仕事は順調なものの、潔癖症ゆえに男性との恋愛関係がなかなか進展しない。高校生活の最後に初体験こそ済ませているが、それはどこか義務的なもので社会人になってからは…
28歳社畜男性の私にはなかなか生々しいとも思える木南の日常や初体験のエピソードは正直少し引き気味に読んでいました。序盤イマイチ乗り切れなかった理由の一つはここです。
そしてもう一つイマイチ乗り切れなかったシーンの一つである木南がアパートの隣室に住む琴引の家へのお泊まりエピソードが描かれます。確かに琴引はイケメンでちゃんと紳士的な振る舞いをしていますが、除菌スプレーを持ち歩くほど潔癖症な木南がネットカフェやビジネスホテル、友達の家に泊めてもらうよりも優先してほぼ初対面の男性の家に泊まるか?と純粋な疑問がありました。とはいえ、ここで木南が琴引の家に止まらないと物語は進まないのですが…
以降は木南と琴引が惹かれ合う関係が描かれていきます。琴引にとって恋敵となる木南の初体験の相手・久米が登場して一波乱も二波乱もあったり、木南の親友である美冬と彼女の彼氏に関して問題が起こったり…そんなサイドエピソードの中で、木南が自分の潔癖を忘れてしまうほどに琴引に惹かれ、琴引もまた木南に惹かれていく過程が描かれていきます。2人がアパートの壁一枚を隔てて少しだけ不器用に距離を縮めあう。そんな2人の姿がよかったです。
個人的に印象に残ったのが木南と琴引が一緒に美冬の彼氏である舞台役者の演劇を見に行くシーン。こういう感性が一致する瞬間が、恋愛の一つ醍醐味的なところありますよね。
この作品のもう一つ好きなところはアパートたまゆらに住む個性的な住人たちです。いつもカレーを作っていて、時々住人に振る舞う府川さん。シングルマザーな佐藤さんとその息子であるマナトくん。木南のもう1人の隣人であるちょっと怪しい女性・多田…個性的な住人たちは決して出番は多くないものの印象に残るシーンが多く、この作品のタイトルである「アパートたまゆら」をよく表していると感じました。
木南と琴引の恋は終始純愛で混じり気がなく、最初の28歳男性読者である私の個人的なハードルの高さを除けば総じて読んでいて楽しい恋愛小説でした。また砂村さんの作品を読んでみたいと思います。オススメです。
それではこの辺で(≧(エ)≦。)