カテゴリ: 同人サークル SUNder BIRD

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
前々からブログで報告している通り、僕は綱垣と組んでSUNderBIRDという同人サークルを作り、現在作品を執筆しています。
そして今回SUNderBIRDとして活動する以前に綱垣と書いた作品を公開することにしました!


ちなみにひなもんじゃは綱垣のハンドルネームのようなものです。

なぜ、今回この作品を公開することにしたのか幾つか理由はありますが、一つ大きな理由としては僕のブログを読んでくださっている方が、SUNderBIRDの活動に注目していてぜひ僕たちの作品を読みたいと言ってくれたからです。非常にありがたい限りです!

作品としてはセカイ系となっています。少年と少女の終わりゆく物語です。文庫にして20pに満たない短い小説ですが、僕も綱垣も自信を持って送り出せる唯一の作品です!

まだSUNderBIRDは即売会にも出たことがないような、始まってもいない同人サークルですが、これから頑張っていくので応援よろしくお願いします!

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
朗報です! 誰も気にしていないでしょうが、ついに僕と綱垣の同人サークルSUNderBIRDの作品執筆を明日から始めます!
そんなもん興味ねぇよ!面白い本の紹介しろよ! という方もいるでしょうが(苦笑)とりあえず明日から作品執筆始めます!

作品としては東京の地下を舞台にしたバトルものになります。地下を舞台にした小説は書いたことがないので書くのが楽しみです!

一応僕の中の予定としては

5月末までに僕が脚本を書き上げる。修正して、綱垣にバトンタッチ。7月には綱垣が地の文を書いて小説として仕上げる。8月に校正をして、製本。その後どこかの同人誌即売会に参加したいと思います!

まあ、僕だけならともかく才能があるのに何もやらないという才能を持つ綱垣がいるので予定通りに進まないのはもはや自明の理ですが(苦笑)脚本が上がったら本編を読まなくてもわかるような外伝を書くのでお楽しみに…

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 

夏鎖は綱垣を待っていた。
夏鎖がいるのは曇天が広がる池袋。いわずと知れた作家の聖地だ。数多の小説の舞台となるだけではなく、池袋に住む作家も多数おり、池袋駅周辺の本屋には名だたる作家のサインが飾られている。太宰治と森鴎外の墓が並ぶ三鷹も作家の聖地ではあるが、池袋には敵わないだろう。
「よしっ…」
夏鎖は待ち合わせ場所である西武池袋線改札前で綱垣を待っていたが、時間である1時を過ぎてもそれらしい人影はない。しかなしにその周辺をうろつくと、綱垣がいた。否、いてしまった。
相変わらず見るに耐えない醜悪な顔面を貼り付けたその頭部は日本人がここまで堕ちてしまったのかと、錯覚するものだった。
「おい」
こちらにまったく気づかない綱垣に声をかけると、パソコンに向けて伏せられていた顔面と、それに付随する濁った瞳が夏鎖の普通のそれに収まり、思わず吐きそうになる。しかし、夏鎖だって伊達に3年近く綱垣と友達?関係であるわけではない。見慣れてしまったそれは気にしないように、雨が降り始めた池袋の街に繰り出す。
夏鎖がまだ昼食をとっていなかったため、軽く食事を済ませた後、手頃な喫茶店に入った。

そして、綱垣のパソコンの中に入っているものを見て愕然とした。
「なんだこれ?」
綱垣が意気揚々に見せてきたのは、前々回でそれなりに形になっていたものの続きでもなければ、前回作り直すと言っていた設定でもなく、ただの梗概だった。
「なめてんの?」
「いや…」
「設定を作ってこいって言ってんだよ。あらすじじゃなくてさ」
「設定って、これがそのーー」
「これは概要とか梗概っていうんだよ! 前会ったときから二週間以上経つのに、何も進んでねーだろが!」
夏鎖は言い切ってため息をついた。
「すいません! 今から作ります!」
「当たり前だ!」
そこから三、四時間、なんとか設定が形になったところで、今日はお開きとなった。
「プロットはいつできるんだよ?」
「い、一週間以内には…」
「三日でやれ」
「頑張ります」
頑張りますは頑張らない奴が言うんだよ。夏鎖は捨てゼリフを吐き捨て、休日の人混みに身を投じた。
「とりあえず設定はできたし、まあよしとするか」
SUNder BIRDはほんの少し、飛び立つ準備を始めましたとさ。

ーto be continued

3月29日 東京某所

「あいつは生きているのか?」
夏鎖芽羽は不安な気持ちでLINEを見た。そこには綱垣とのトーク履歴が表示されている。
そこには三日前に夏鎖が綱垣に送ったメッセージがある。
「あれから一週間経つけど設定は進んでいるか?」という趣旨のものだ。しかし、そのメッセージに既読がつかないことすでに三日も経つ。
「うーん……」
夏鎖はしばらく悩んでからメッセージを送る。
『生きてるか?』
すると、ほとんど間を置かずに返事がきた。
『寝てました』
「はあ?」
夏鎖は思わず笑ってしまった。寝ていた? 三日もか? お前はどこの眠り姫だ? そうツッコミたくなった。
『三日もか?w』
そう返すと、またすぐに返事が返ってくる。
『違います。最近忙しいんです』
「……本当かよ?」
夏鎖は懐疑的だった。綱垣は要領がとにかく悪い。他人が一時間でできることもあいつに任せると、三時間かかることもざらだ。その代表例が学校で綱垣と共に取り組んでいた図書館だよりだ。あいつはただ原案を作るのに二週間もかかっていた。夏鎖がその原案を元にたった三日で短編小説を書き上げていたにもかかわらずだ。
しかし、今それを気にしていても仕方ない。
『で、設定はどうよ?』
本題に入るが、返ってきたのは相変わらず衝撃的な答えだった。
『それなんですけど、設定根本的から変えています』
「はあ?」
思わず口からため息とも呆れとも言えないものが出た。根本的に設定を変える?先週の時点で半分とは言わないまでも、三割は出来ていた設定をか? 
『もう少しお待ちください』
いや、お前のお待ちくださいはあてにならねーよ。夏鎖は思わず天を見上げた。
SUNder BIRDは相変わらずというか、まだまだ飛び立ちそうにない。

ーto be continued

3月20日東京某所にて。

その日夏鎖芽羽は待っていた。
「遅い……」
約束の時間は2時。しかし、30分過ぎたにもかかわらずあいつがやってくる気配はない。
「ったく……」
夏鎖芽羽は時計を気にしながらも、新人賞に投稿する作品の執筆をしていたが、やつが遅いことにそろそろ限界を覚えていた。
「少し休憩するか……」
椅子から立ち上がり、軽く伸びをする。すると、突然スマホが振動を始めた。画面には綱垣真尋の四文字が表示されている。素早く画面を操作し、電話に出る。
「もしもし? 」
『あっ、夏鎖君?』
「お前今どこにいるんだよ?」
『あなたの家の前にいます』
「はぁ? なら早く来いよ」
『いや、どうすればいいのかわからなくて……』
「はぁ?」
夏鎖芽羽の家はマンションなので、一般人はエントランスから呼びベルを鳴らすはずだが……
「普通にエントランスから入ってくればいいだろ?」
『いや、部屋番号わからなくて……』
ちなみに言っておくが、綱垣が夏鎖の家に来たのは初めてではない。一般人なら部屋番号くらい覚えているはずだ。
「000だよ。お前、何回も来てるだろ? なんで覚えてないんだよ?」
『いや、本当にすいません……』
「いいか、000だぞ? 他の番号押すなよ?」
万が一でも綱垣が間違えないように念を押した。程なくして、呼びベルが鳴りモニターに直視が難しい綱垣の姿が見えたので吐き気を堪えながら、エントランスの扉を開けた。
しばらくした後、某有名ゲームに出てくるようなゾンビにそっくりな人のようなものが現れた。綱垣だ。
「いやー、遅れてすまない!
「もういいから早く入れよ」
綱垣から発せられる汚臭に顔をしかめながら夏鎖は綱垣を家の中ーー自分の部屋に招き入れる。
「とりあえず前に言ってた作品できたから読んでくれよ」
「わかった」
綱垣はそう言うと、荷物を置いてノートパソコンがある机に歩みよった。しかし、ここで第一の事件が起こる。
「そういえばあのアニメのヒロイン死んだよね」
「⁉︎」
「あと、某有名ドラマも人死んだね」
「⁉︎⁉︎⁉︎」
そう、夏鎖がまだ見ていない作品の重要なネタバレである。
「お、お前……まだ、それ見てないのに……」
「えっ?」
「えっ? じゃねーよこのクソ野郎‼︎ 遅刻してきたくせにいきなりネタバレかよ‼︎」
「すいません‼︎ すいません‼︎」
最悪だった。一般人は普通このような話題をだすときは「ねぇ、ねぇ、あの作品見た?」から始めるものを綱垣はそれすらなくネタバレをしたのだ。湧き上がってきたものは怒りを通り越して呆れだった。
「はぁ、ともかくその作品読んでくれよ。その間、SUNder BIRDで出す作品の設定読むから」
「わかった」
そして、本日二度目の事件が発生する。
なんと、綱垣がカバンから取り出したのは暗号が記された一枚の紙なのだ。
「……何これ?」
「いやー、実は設定持ってくるの忘れて……」
夏鎖は絶句した。今日、わざわざこの地球外生命体を家に呼んだ理由は間違いないくこの設定について話し合うためだったのだ。それなのに……
「ふざけんなよ‼︎」
「わー‼︎ すいません‼︎ すいません‼︎」
夏鎖は天井を見上げた。SUNder BIRDはまだまだ飛び立ちそうにない。

ー to be continued

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